“脱・若武者”松本吉弘、30歳で迎える5年目の開幕「勝つ自信がある」/麻雀・Mリーグ
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 もう若武者とは言われなくなった。渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)は、今年の5月で30歳。2018年秋のMリーグデビューを26歳で迎えたころは「最年少選手」「若手のホープ」という表現をされてきたが、今やプロ麻雀界を代表する実力者の一人とカウントされている。「これからのシーズンは勝つ自信があります」と2年続けて個人で好成績を収めたことが、強い言葉を生むきっかけになった。4年連続で3位というチームを優勝に導くために、松本史上最高の仕上がりで新シーズンを迎える。

【動画】プロ麻雀リーグ「Mリーグ」昨期の戦いぶり

-昨シーズンの振り返りをご自身でお願いします。

 3年目(2020-21シーズン)の負けが本当に悔しくて、同じ過ちは繰り返さないという話をして臨んだんですよ。昨期はそれぞれがいいところを出して、日向藍子さんもレギュラーシーズンは厳しかったですが、セミファイナルで奮起してくれました。全員の満足度が高いシーズンだったんじゃないかと思います。充実感がすごく強いシーズンでした。5年目に向けて価値ある敗戦になったんじゃないかと思います。ここ2年で、最悪の負け方と最高の負け方を味わった気がします。

 昨年のファイナルはみんな負けるか勝つかどうかはわからないけど、負ける覚悟ができていました。最悪のことを経験するとメンタルも強くなっていくんですね。3年目に負けた時はみんな動けなかったんですよね。それと比べて昨期はいいシーズンだったなと思える満足度がありました。優勝以外は意味がないかもしれないけど、優勝以上に価値があったのかなと思います。去年で言えばセガサミーフェニックスさんの方が悔しかったと思いますし、フェニックスの近藤誠一さんの席にうちの多井隆晴さんがいたとしても、僕らは同じ感情を持っていたとは思います。

-レギュラーシーズンは例年安定した成績を残しています。

 僕は3年目に勝って、4年目もそれなりにいい成績を残せたと思うんですけど、3年目にいい成績を出した時に4年目に「フロックじゃないか」と思われるんじゃないかという、自分への恐怖感や不信感がありました。4年目でそれが消えて、これからのシーズンは勝つ自信があります。

-Mリーグ入りした4年前の自分と比べると、ここが伸びたなと思える部分はありますか。

 「技術が上がった」というのは勘違いということもあると思うんです。勉強したら麻雀というのは伸びるわけではなく、勉強することで退化してしまうこともある。自分が強くなってるというのは自己満足の一つだと思っていて、強くなったことがあるとすればそれはメンタルです。引かない気持ちと、最悪なことが起きても「俺に任せて死んでくれ」とチームメイトに言えます。そういう意味でも負けたシーズンには価値があります。

-Mリーグは今期、新しい選手が3人入ってきます。それぞれの印象はいかがですか。

 仲林圭さんと渋川難波さんは団体が同じで、ずっと親交もあって強いのも知っていますが(戦う上で)僕は問題ないと思っています。鈴木優さんに関しては、対戦は他の人に比べたら少ないです。一番トリッキーなことをやってくるというイメージがあります。人の読みを外したプレーをしてくれる、オーソドックスではないタイプなのかなと思っています。そういう相手と打つ時は、自分の手がメインになってくると思うので、相手が強くても自分が打つべき牌を打って、しっかり戦うことですね。あまり意識しすぎずに戦いたいです。

-3人がMリーグのルールにどう対応するかも気になるところです。

 これは持論ですが、強い人はどんなルールでも強いので、彼らが今年勝てるかどうかはわかりませんが、Mリーグのルールだから慣れていないから負ける、対応できていないから負ける、ということはないと思います。同じ協会だからこそ負けて欲しくない気持ちはあります。一緒に戦ってきたライバルとしては、堀慎吾さんが入ってきた時も僕はそういう気持ちでした。勝ってほしいけど、その3人に僕自身は負けたくないなという気持ちがあります。だから複雑ですね(笑)。5年目にして一番大きなことを言いましたが、それはこれまでの経験でプラスになってきたことがあるからだと思います。

-リーグ1年目からいた選手が、少しずつ減っていきました。

 僕は多井さんなどの他の選手に比べて、認知がされている時間が少ない、短いままでMリーグに入ってきました。5年経ってお茶の間では少し馴染んだとは感じます。30歳になって、若者がどんどん成長しているなという感じが少なくなってきました。「若い」と言われるコンプレックスもなくなってきました。それはこれまでの実績がそうさせるのか、30という年齢がそうさせるのかはわかりませんが、自信にはなります。

 いなくなった選手のためにも、僕は「このシーズンが最後だな」という気持ちで打つことが大事だと思います。今年もチーム再編にリーチがかかっているチームもいます。ちょっと血生臭い戦いになるでしょうね。

-最後に個人としての目標をお願いします。

 3年連続の3ケタプラスですね。たとえ+500ポイント勝ってもその翌年に▲300ポイント負けたら「安定感がないな」と思われます。うちがレギュラーシーズンを突破できているのは、抜群の安定感だと思うんです。ファイナルは4分の1だけが勝者なので、僕は勝てないことがファイナルに弱いとは思わないです。4人のストロングポイントでもあると思うので、今年も大幅に勝って、若手の成長が…というのではないというところも見てほしいです。ポイントゲッターとして、チームで一番ポイントを持って帰る役をやって、チームメイトに楽をさせてやりたいと思います。

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。優勝賞金5000万円。

(ABEMA/麻雀チャンネルより)

【動画】プロ麻雀リーグ「Mリーグ」昨期の戦いぶり
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