将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)は10月12日、斎藤慎太郎八段(29)と順位戦A級4回戦の対局を行っている。本局は斎藤八段の先手番で「角換わり腰掛け銀」の戦型に。序盤戦では、藤井竜王が将棋の格言を覆すように玉の下に飛車を配置し、解説者から驚きの声が上がっていた。
両者の対戦は8戦目。7局連続で「角換わり」が志向された。相腰掛け銀に構えると、藤井竜王は1分の考慮で玉の下に飛車を回った。ABEMAの中継に出演した八代弥七段(28)は「非常に難しい手。一見、狙いがわからいですよね」とコメント。聞き手の山根ことみ女流二段(24)も「不思議な手ですね。王様の囲いに参加しているような…」と話していた。
将棋の格言では「玉飛接近すべからず」という警句があり、八代七段は「将棋を覚えたての方は、王様と飛車は近くに行ってはいけないよと教わると思うんです。同時に狙われたり、近くで激しい戦いが起こりやすいので形としては良くない、という教えなんですね」と解説した。
なお、この局面は過去に12局の前例があるが、先手が9勝3敗と勝ち越している。藤井竜王は局面は違えど、今期の王位戦七番勝負第5局などでも後手番で玉飛接近から勝利を飾った。視聴者からも「これもよくみる」「これ好きだなー」最近好きね」「振り飛車」「いみふ」「玉飛接近しまくり」「どっかで見たな玉飛」「最近の聡太のブームだよね」「格言を無効にする聡太さん」「改を用意してるな」と多くのコメントが寄せられており、藤井竜王の研究が披露されるか大きな注目が集まっている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)