将棋日本シリーズ JTプロ公式戦の準決勝第1局が10月15日、大阪府大阪市の丸善インテックアリーナ大阪で行われ、斎藤慎太郎八段(29)が永瀬拓矢王座(30)に100手で勝利した。この結果、斎藤八段は自身初の決勝進出を決めた。初優勝をかけて、決勝では藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)対稲葉陽八段(34)戦の勝者と戦う。
【中継】2022年度「将棋日本シリーズ」準決勝第一局 永瀬拓矢王座 対 斎藤慎太郎八段
将棋日本シリーズこども大会出場経験を持つ両者が、プロ公式戦準決勝の舞台で激突した。振り駒の結果、先手番は永瀬王座に。両者にとって通算10局目の公式戦では「角換わり」の戦型が志向された。永瀬王座の積極的な攻めに対し、斎藤八段はしっかり受けてパワーをチャージ。攻めのターンに回ると一気にペースを握り、リードを切り開いた。
所属は東西で分かれているものの、同年代で奨励会入会は同期、王座戦五番勝負でも激突した経験を持つ。初優勝を目指し絶対に負けられない思いは同じと、永瀬王座も最後まで逆転の糸口を探る。しかし、「中断(封じ手)以降の攻めが軽くなってしまった」と後手のリードに追いつくことは出来ず。斎藤八段は「受けの手を自信を持って指すことができた」と、最後は角打ちから鋭く迫り快勝を飾った。
斎藤八段は、3度目の出場にして初めての決勝進出。いよいよ初優勝も視野に入ってきた。次戦、11月20日に予定されている決勝戦では準決勝第2局・藤井竜王対稲葉八段戦の勝者と激突する。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)