「全国の高校生が“気軽に質問できる環境”を作りたいというのがこのアプリのゴールです」(開発者の高校生・森本新太郎さん)
福井県内の学校に通う、高校2年生の森本新太郎さん。今、彼が開発したアプリが話題となっている。その名も「quelmap」。同アプリでは、生徒が、授業で感じた疑問や、日々の学習で分からないことを匿名で相談できる。同じ学校の生徒や教師が教え合う学習支援アプリだ。
「答えを見ても理解できないとき、『質問する』という画面から質問文を入力して、必要であれば画像を添付して投稿できる」
アプリ開発のきっかけは、新型コロナウイルスの影響による、オンライン授業の増加だ。今まで当たり前にできていた「誰かに質問する」ことの重要さを再認識し、「quelmap」開発を決意したという。
「周りの生徒も悩んでいる姿を見て、改めて“質問の大切さ”に気づいた。(オンライン授業の)期間後も、先生に聞きに行くのを躊躇ってしまう生徒が多く、このアプリで質問するのは、質問をするハードルを下げられる」
現在は、同じ学校に通う同学年の生徒たちと教師ら、約130人がアプリを利用。同級生から感謝の声をもらうなど、評判も上々のようだ。森本さんによると、約1年間の運用で、これまでに約300件の質問と回答が投稿されたという。回答の9割が24時間以内に投稿され、誹謗中傷もないとのこと。
「生徒同士が分からないことを匿名で教え合い、先生はそれを見守って時間があるときに“たまに手を差し伸べる”役割。先生には、勤務時間外や土日などは『ずっと見ている必要はない』と説明している」
今年9月には、福井県の「学生起業応援事業」に採択され、そこで得られた助成金を元に、近々会社を設立予定だという森本さん。目指すのはMetaのマーク・ザッカーバーグCEOやAmazonの創業者、ジェフ・ベゾス氏といったゼロから会社や事業を始める「アントレプレナー」だと話す。
「全国の高校にこのアプリを広めていきたい。目標は、今年度中に県内に(アプリ運用を)あと2校増やすこと。校長先生やほかの先生方を通じて、プレゼンに行ったり、運用を拡大する活動をしていこうと思う」
(『ABEMAヒルズ』より)
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