実力者たちが命を削る真剣勝負は、時として感動を呼ぶ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」10月25日の第2試合では、そんな名勝負に多くのファンが魅せられたようだ。
場面は南4局だった。この時点でトップ目は持ち点が3万2200点のEX風林火山・勝又健志(連盟)で、追いかける2着目のセガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)とは4700点と僅差。以降は渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)が2万1500点、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)が1万8800点と続いた。誰もがトップを狙える状況下、まず仕掛けたのは親の松本だった。白を暗刻、ドラを1枚持つ手でテンパイすると、九万と3索のシャンポン待ちでリーチ。ただ、下家の魚谷もすぐさまテンパイし、長考の末に呼吸を整えて7索のカンチャン待ちで追随した。
本人たちは知る由もないが、この7索は山に3枚、松本のアガリ牌も同じく山に3枚あった。「園田さんは全力で降りると思います」。実況や解説はこう予想したものの、その後、園田は魚谷の当たり牌を単騎待ちとする七対子で応戦。これには実況も「これはすごいぞ」「とんでもない」と興奮し、ファンからも「マジ?」「いけいけいけ」「なんだとう?」「おもろ」などと投稿が続いた。
結果、この局は魚谷が松本の当たり牌の九万を引いてしまい、リーチ・白・ドラの9600点(供託2000点)を放銃。3人のリーチがぶつかり合い、息遣いと打牌の音だけが響き渡るシーンには、「今の局はすごかった」「うおおおおおおお」「いやー面白い」「これは痺れる」「ドラマチックや」などと投稿が大渋滞するほどだった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







