「勝ち将棋鬼の如し」藤井聡太竜王、圧巻の逆転劇に解説者&ファン「富士山描こうとしてる?」「やっぱすげえよ竜王」と大興奮/将棋・竜王戦七番勝負第3局
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 将棋の第35期竜王戦七番勝負第3局が10月28・29日の両日に行われ、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)が広瀬章人八段(35)に112手で勝利した。中盤までリードを保ち快走していた広瀬八段から、終盤に藤井竜王が逆転劇を演じシリーズ2勝目を獲得。絶対王者のあまりにも鮮やかな勝利に、解説棋士は「勝ち将棋鬼の如し」と感服していた。

【動画】藤井竜王が勝利を引き寄せた鮮やかな飛車切り

 互いに先手番で白星を飾り、1勝1敗で迎えた第3局。舞台は、日本最高峰・富士山の眺望が美しい静岡県富士宮市の「割烹旅館 たちばな」へ。対局室から見える雄大な霊峰の姿は、2日間にわたって激闘を繰り広げる両者を癒した。本局は広瀬八段の先手番で、シリーズ初の「相掛かり」に。これまでの2局と同様、序盤戦では広瀬八段が深い研究に基づく工夫を披露し序中盤を優位に展開した。

 封じ手の手番を持ったのは広瀬八段。14分の考慮で激しい戦いへの展開を決断。難解な局面に持ち時間を大量に投入する藤井竜王を横目に、広瀬八段はじわじわとリードを拡大させていった。

 ようやくたどり着いた終盤戦。何としてでも先手番の第3局で勝利が欲しい広瀬八段は、角で強い踏み込みを見せる。ABEMAの中継に出演した阿部光瑠七段(28)は「先手の攻めが刺さっているように見えたが…」。しかし、ここから景色は一変。藤井竜王はわずか11分で飛車切りを選択し、ABEMAの「SHOGI AI」は瞬く間に藤井竜王側に逆転した。まるで山型を描いたような評価グラフの曲線に、視聴者からは「うわあああ」「いいもの見た…」「え、富士山描こうとしてるの?」「ひえええ」「目の錯覚?形勢が逆転」「やっぱすげえよ竜王」「涙出てきた」と大量のコメントが押し寄せた。

「勝ち将棋鬼の如し」藤井聡太竜王、圧巻の逆転劇に解説者&ファン「富士山描こうとしてる?」「やっぱすげえよ竜王」と大興奮/将棋・竜王戦七番勝負第3局
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 こうなっては藤井竜王のゾーンとも言える展開に。「(飛車切りから)攻めの手番が来るようになったので、少し難しくなったかなと思っていました。最後は際どく繋がった感じでした」。一気に押し切り、逆転劇から鮮やかに勝利を手中に収めた。阿部七段は、若き竜王による圧巻の一局を「勝ち将棋鬼の如し」と表現。さらに「詰みまで持っていく力がすごい」と感服の表情を浮かべていた。

 しかし序盤戦の組み立てでは挑戦者に上回られており、藤井竜王は「ここまでの3局、すべて初日で苦しくしてしまっている」と課題も口にしていた。直近のタイトル戦では第1局を落とし、第2局で勝利するとそこから一気に防衛を果たすパターンが続いており、今回のシリーズでも同じ道を辿ることができるか。注目の第4局は11月8・9日の両日、京都府福知山市の「福知山城天守閣」で予定されている。

(ABEMA/将棋チャンネルより)

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【動画】藤井竜王が勝利を引き寄せた鮮やかな飛車切り
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【動画】藤井竜王が逆転勝利を飾った第3局
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