ファンの期待を背負い、大きく腕を振った。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」10月31日の第1試合でセガサミーフェニックス・近藤誠一（最高位戦）が役満・四暗刻をテンパイし、ダイナミックな“天空ツモ”を披露。その戦いぶりに、多くの視聴者から反響が寄せられた。
場面は南3局、前局に最後の親が流れ、1万4100点持ちの4着に沈んでいた近藤は、7巡目に2つ目の暗刻ができて四暗刻のイーシャンテンとなった。七・八・八の形から、七万を先に切り、安全牌の中をホールド。リャンメンを引いての三暗刻テンパイは拒否の構えだ。これで視聴者のボルテージが一気に上がり「よしよし！こい！」「まさか！？」「いっけえええ」「夢芝居！？」と声援が集まる。
欲しい牌は八万に加え2筒と3索だ。小林からポンテンとなる2筒が打ち出されるが、これを近藤はスルー、あくまで役満にこだわる。この我慢が実を結び、12巡目に2筒を引いてツモリ四暗刻のテンパイだ。近藤は迷うことなくリーチを敢行。今期はすでにKONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗（連盟）が四暗刻をアガっており、2度目の成就なるか。実況の日吉辰哉（連盟）は「来たぞ！八万2枚、リーチまで行った！行きました近藤、千両役者足る所以！」と絶叫。視聴者も「引いてくれ！！」「誠一さん頼む！！！」と大興奮だ。
近藤はあくまで冷静だ。左腕をゆっくりと伸ばし、視聴者によく見えるように高い位置から牌をツモる。その後、親の小林はチーしてカン7索のテンパイ、これは山に1枚残っており、勝負の行方はまだまだわからない。近藤の最後のツモ、また天空から振り下ろされたツモは、色違いの三万、役満テンパイは惜しくも空振りに終わった。
今にもアガリそうな、迫力のある近藤のツモり方に視聴者ドキドキ、最後の1牌のツモまで対局を沸かせた一幕だった。
なお近藤はこの試合は4着のまま試合を終えた。今期未勝利の近藤、インタビューでは「次こそ1着でチームに貢献したいと思います」と気丈にカメラへ視線を送っていた。
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
