前途多難な手も、決して諦めない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」11月3日の第1試合、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)が親で跳満をツモ、苦しい配牌を自分のツモで仕上げたアガリに、視聴者から大きな反響が寄せられた。
場面は東3局、園田の配牌はドラが1枚、メンツはなく、アガリどころかテンパイも苦しい形のため、解説の土田浩翔(最高位戦)も「ちょっときついかな」と一言。しかしここで実況の日吉辰哉(連盟)は「そういうこといわないでくださいよ!麻雀はツモなんですから!」と切り返した。
その言葉の通り、次巡に赤5筒を引いて雀頭ができると、ここから手がどんどん伸びた。4巡目にペン3筒が埋まり、7巡目にアガリに向けた5つのブロックが固まると、園田にもう迷いはなし。10巡目にテンパイ、ライバルの反撃を受けながらも、園田は高目の八万を引き、リーチ・ツモ・平和・三色同順・赤・ドラの1万8000点を手に入れた。これに視聴者からは「やったー!!」「ついにドリブンズの時代がきたか!?」「そのけん6000オール!!!」「ないすぅーーーー!!!!」と大喝采が。
この一撃でトップを取った園田、勝利者インタビューでは「(配牌が悪く)『終わった!』と思ったら、他の人からリーチも入らないまま、2段目終わりの方のリーチで間に合っちゃうんですよ、ね?そんなことある?って思いましたね」と自身でも望外の結果だったことを打ち明けて「僕はもう間に合っただけで幸せでした」と、ライバルの手が遅かったという幸運に焦点を当てた。
苦しい配牌から自分のツモで“成り上がり”、みるみる育った一局。配牌が悪くても決してガッカリしてはならない、麻雀はツモが大事と、見る者に教えてくれるようなシーンだった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)






