もうこんな試合は二度と観られないかもしれない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」11月7日の第1試合はTEAM雷電・黒沢咲(連盟)がリーグ史上初11万点突破の超特大トップを獲得。またこの試合は史上最多の26局を要し、対局時間も初の3時間超えと記録にも記憶にも残る名局となった。
この試合はU-NEXT Pirates・鈴木優(最高位戦)、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)、黒沢の並びで開局。試合はたろうがトップ目で南4局を迎え、ラス親は黒沢。ここで黒沢はまず鈴木優から5800点をアガると、同2本場はたろうとの2軒リーチを制してトップに肉薄した。
同2、3本場でテンパイ料を稼ぎ、同4本場にリーチ・ツモ・平和・赤・裏ドラで1万2000点(+1200点、供託3000点)をゲット、これで鈴木をマクってトップ目に立った。この時点で黒沢は4局連続リーチ、次局で逃げ切ると思われたが、セレブの攻勢は勢いを増すばかり。
同5本場以降もリーチとアガリが続き、同8本場を終えて持ち点はなんと9万9000点。こうなると見る者の注目はあらゆる記録の更新だ。試合は3時間を超え、最長記録は伸び続ける。ここで黒沢がカン5筒のリーチを一発でツモり、リーチ・一発・ツモ・一盃口の1万2000点(+2700点)を決めると、持ち点は新記録となる11万3700点に到達した。
同10本場もリーチをかけたが、ここはたろうのアガリとなり、ようやくゲームセット。黒沢は11万2700点、実に+132.7のトップとなり、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)の持つ10万5500点(2021年11月18日に達成)の記録を更新した。
11万2700点のトップ、要した局数26、そして対局時間の3時間28分、いずれもリーグ新記録で、10本場はタイ記録。激戦を経て勝利者インタビューに登場した黒沢は「頭が真っ白になって、忘れちゃいました」。
さらに黒沢は「苦しい中で、3着で耐えた部分もあったので、それが今日、花開いて、本当に良かったと思います」と笑顔を見せた。「自分を信じて、最後まで打つことができました。今後も頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いします」とファンへお辞儀をすると「さすがエース」「素晴らしい!」「よっ!セレブ強すぎる」とエールが投げかけられていた。
【第1試合結果】
1着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)11万2700点/+132.7
2着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)2万9900点/+9.9
3着 U-NEXT Pirates・鈴木優(最高位戦)5000点/▲35.0
4着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)-4万7600点/▲107.6
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








