ルーキー3選手の中で最も遅く初勝利、しかしその内容は誰よりもインパクトのあるものとなったかもしれない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」11月7日の第2試合、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)が初トップを獲得。第1試合で▲107.6と記録的な大敗を喫した直後、まさかの連投で見事に結果を出し。試合後は「めちゃくちゃ嬉しい」と目尻を下げた。
試合は起家から赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)渋川の並びで開始。第1試合で大きなラスを引いた選手に、連投をさせないのはどのチームも取る戦略の一つ。しかしこの試合、サクラナイツは大きな決断をした。起用予定の岡田紗佳(連盟)に替えてまさかの渋川連投。3時間超の試合を終えたばかりの選手に、汚名返上の機会を与えた格好だ。
その渋川、東3局にリーチ・一発・ツモ・ドラ3・裏ドラで1万2000点を獲得、待望の初勝利へ大きな加点に成功した。その後は自身と同じ今期デビュー組の一人である仲林と競り合いとなるも、南2局に跳満のアガリで突き放す。
渋川の強さが際立ったのは南3局、ライバル仲林の親番でペン7筒待ちのテンパイを果敢にリーチ、これを流局直前でツモ、リーチ・ツモ・赤・裏ドラで8000点を手に入れて、今期8戦目にして嬉しい初勝利を収めた。
試合を終え、初の勝利者インタビューで渋川は「とにかくめちゃくちゃ嬉しいです、本当に」と満面の笑み。連投となった経緯について「岡田さんが『行きますか?』って言ってくれて。岡田さんも前回4着で、悔しかったはずなのに、譲ってくれたんですよ」と説明。「いつも以上に『トップ取らなきゃな』って」と、並々ならぬ気合いがあったことを明かした。
「このトップで安心してくれたと思いますし、僕も一安心できました。これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!」とファンへお礼を伝えると、サクラブレードを持って決めポーズ。これには「本当におめでとう!こっからだ!」「サクラのムード最高潮!!」「応援してるぞ!!!」とエールが殺到した。
“魔神”のキャッチフレーズを持ち、自団体で最高タイトルの雀王を獲得、長くMリーグ入りをファンから切望され、ようやくデビューを果たした今期。ここまで苦しんだだけに喜びもひとしお。長丁場となったこの日、「渋川さん」はTwitterトレンド入りを果たし、麻雀ファンの認知度もぐんぐん向上中。連覇へ向けてサクラの戦士が揃い、ギアを上げていく。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)5万6700点/+76.7
2着 U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)3万900点/+10.9
3着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)1万4600点/▲25.4
4着 赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)-2200点/▲62.2
【11月7日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +446.3(20/94)
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +168.7(20/94)
3位 TEAM雷電 +79.0(22/94)
4位 EX風林火山 ▲3.7(20/94)
5位 KADOKAWAサクラナイツ ▲22.7(22/94)
6位 U-NEXT Pirates ▲74.1(22/94)
7位 セガサミーフェニックス ▲189.4(20/94)
8位 赤坂ドリブンズ ▲404.1(22/94)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








