3人の人気女性雀士に囲まれた状況下で、軍師が新技を披露した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」11月8日の第1試合では、EX風林火山の勝又健志（連盟）が安定感抜群の闘牌で、今期2勝目を飾った。
当試合は起家からKONAMI麻雀格闘倶楽部の高宮まり（連盟）、渋谷ABEMASの日向藍子（最高位戦）、セガサミーフェニックスの魚谷侑未（連盟）、勝又の並びでスタート。序盤はこの日が誕生日だった高宮をはじめとする女性3選手が積極的に動き、勝又は鳴りを潜めていた。反撃の狼煙を上げたのは、東3局3本場だ。フリテンながらもヤミテンに構えると、魚谷のリーチにも臆せずに槓子となった3筒を暗カン。新ドラをめくると表示牌が2筒、即ちドラが一気に4つの絶好手に変化し、その後にツモって見事にツモ・ドラ4の満貫を・8000点（＋900点、供託1000点）を成就させた。続く親番の東4局でも、ドラを駆使してリーチ・一発・ツモ・一盃口・ドラ3の跳満・1万8000点（供託1000点）を完成。一気にトップ目へと躍り出た一方で、この日、随所で見せたのが絶妙な選択だった。
「手堅く行き過ぎることが多いなっていうのが、自分の反省点でもあった」。実況によると勝又は試合前、「全部読み切るのは難しい」とした後、相手の手をふんわりと読んだ上での「ふんわりプッシュ」をキーワードとしていたそうだ。その言葉通り、読み切った鋭い打ち筋ではなく、終始“優しい”押しで女性たちを紳士的にリード。そのエスコートが効果てきめんだったのか、女性陣の追撃をいなして6万1200点の大トップで逃げ切り、チームに大きなプラスを持ち帰った。「たまたま、持ってる牌が通ってくれた」。インタビューでは謙遜したものの、新たな戦術の考案で、もはや死角なし。「昨日は（ファン）イベントでたくさん応援してもらって、今日もオンラインサロンで応援してもらって、すごくいいテンションで対局に臨むことができた」とファンに感謝を述べた軍師は、2020年以来となる優勝に向かって、冷静沈着に突き進む。
【第1試合結果】
1着 EX風林火山・勝又健志（連盟）6万1200点／＋81.2
2着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）3万1400点／＋11.4
3着 渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）1万6700点／▲23.3
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり（連盟）－9300点／▲69.3
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
