初勝利を挙げた試合から、日をまたいで連投、またも“ゼウス”が本領発揮だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」11月17日の第1試合、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)が独特の選択を実らせトップ、個人2連勝を獲得した。
この試合はたろう、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)の並びで開局。東場は白鳥が連続してアガリを決め、たろうは後方からそれを追う展開となった。たろうの反撃は東4局1本場、六・九万待ちでリーチ。一発で九万ツモ、リーチ・一発・ツモ・赤2の8000点(+300点、供託1000点)を手に入れた。さらに南1局の親番でも満貫をツモ、これで白鳥に大きく詰め寄った。
その後、親が落ちるも、白鳥が瀬戸熊に満貫を放銃したことで、たろうにはまだチャンスが残った。試合を大きく動かしたのは南3局。たろうはマンズのホンイツ、ドラ一万を2枚持ちの形で、まず九万をチー、跳満含みのイーシャンテンとした。その後、中を暗刻にして待ちの選択。二・五万のリャンメンか、それともシャンポン待ちか。さらにはカンチャンに取る打四万か。実況と解説、そして視聴者が大きく沸くこの場面で、たろうはシャンポン待ちを選択。すでにポンされている五万を直後に持ってきてしまうが、その後に西をツモ、ホンイツ・西・中・ドラ2の1万2000点をゲットして、トップ目に立った。
最終局となった南4局1本場も自らアガって試合終了、今期2勝目を日またぎの連勝で獲得した。逆転手を実らせた、南3局の待ち取りを振り返ると「リャンメンにすると五万でもアガれるが、満貫で白鳥さんをマクれない」と、あくまでトップにこだわる打牌選択だったことを明かした。これには視聴者からも「本当に天才なんだな」「ゼウスすぎる」「さすがのゼウスやなぁw」「さすが欲張りたろさん」と感嘆の声が寄せられた。
勝利者インタビューでは冒頭からニッコニコ。日をまたいで連投、連勝に口も滑らか。「今日もいたって普通の選択ばっかりだったと思うんですけど、これからも普通の選択をして、皆さんに楽しんでもらえるように頑張っていきます」と力強くガッツポーズ。
大きく離れたトップ目を、見事にマクって快勝。“ゼウス”らしいオリジナルの選択が生まれ、それがアガリに結び付けば、今後もトップ連発、チームの上昇は続くはずだ。解説の河野直也(最高位戦)は「攻撃力を存分に見せてもらった対局だった」と、この逆転劇を称賛していた。
【第1試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)4万8900点/+68.9
2着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)3万9200点/+19.2
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)2万400点/▲19.6
4着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)-8500点/▲68.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







