＜大相撲十一月場所＞◇十一日目◇23日◇福岡・福岡国際センター
十両十一枚目・炎鵬（宮城野）が十両筆頭・東白龍（玉ノ井）を下手投げで下し8勝3敗で、2場所ぶりの勝ち越しを決めた。小兵の炎鵬は東白龍の懐深く潜り込んだものの、首を極められるなど苦しい展開が続いたが、2分20秒を超える大相撲を制して、捨て身の投げで勝利。館内のファンからは取組中から再三拍手が起こると、決着した瞬間には一際大きな拍手が送られた。
幕内経験もある炎鵬は、大型化が進む中でも167センチ・98キロの小兵。体格差に悩むことはあるが、それでも多彩な技と動きの速さで相手を翻弄すると、今場所は初日から順調に白星を重ねていた。
2場所ぶりの勝ち越しがかかった一番は、立ち合いからすっと東白龍の懐に飛び込むことに成功。そこから投げを打ったり引いたり揺さぶったりと、小兵らしい動きで勝機を探っていた。ところが東白龍もさらに炎鵬が深く入ってきたところで首をがっちりと極めることに成功。これで炎鵬は動きを封じられ、長い相撲へと進んでいった。
頭を下げた低い体勢を維持するのは見た目以上に苦しいが、炎鵬はなんとか耐え続けると、最後は土俵際で渾身の下手投げ。決まった瞬間、館内からは一斉に大きな拍手が沸き起こった。
現在はまだ十両下位で、幕内に戻るには時間がかかるが、この一番での拍手の大きさは完全に幕内級。中継を見た視聴者からも「すごい！！！」「これは面白い」「すごかった」と絶賛されていた。
（ABEMA／大相撲チャンネルより）
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