将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)に広瀬章人八段(35)が挑戦する第35期竜王戦七番勝負第5局は11月25日、福岡県福津市の「宮地嶽神社」で行われ、広瀬八段が69手目を封じて指し掛けとした。あす26日午前9時頃に封じ手が開封され、対局が再開される。
初防衛に王手をかけている藤井竜王と、カド番から4期ぶりの復位を狙う広瀬八段の運命の一局。本局は、広瀬八段が悔しい逆転負けを許した第3局と同じ「相掛かり」の出だしとなった。リベンジを掲げて同じ戦型を練り直してきたとあり、藤井竜王は持ち時間をたっぷり投入し、慎重な姿勢を見せている。
広瀬八段の作戦に、藤井竜王はじっと辛抱して歩打ちの対応。ABEMAの中継に出演した戸辺誠七段(36)は「打ちづらい、指せない手ですね」とコメントした。その後、藤井竜王は桂馬を跳ねて局面を動かしに出た。難解な局面とあり、ABEMA「SHOGI AI」は互角を表示。広瀬八段が1時間20分を投じてそのまま封じ手の定刻を迎えた。
午後6時、立会人の中村修九段(60)が合図を送ると、手番の広瀬八段はすぐに「封じます」と返答。藤井竜王が初防衛を決めるか、広瀬八段が反撃の2勝目を挙げるか。あす対局2日目の進行に大きな注目が集まっている。
2日目の対局は、26日午前9時頃から再開される。持ち時間は各8時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
【封じ手時点での残り持ち時間】
▲広瀬章人八段 6時間35分(消費1時間25分)
△藤井聡太竜王 3時間17分(消費4時間43分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)