試合開始わずか15秒、左ハイでいきなりのダウン。さらに32秒、続けざまに左ハイで衝撃KO。あまりの瞬殺劇に実況が思わず「すげえ一発!」と絶叫する一方、ゲスト解説を務めたタレントの渡辺美奈代は「ビックリしちゃった…言葉が出ない」とただ絶句した。
11月26日に後楽園ホールで開催された「Krush.143」。松山勇汰(TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO)とSOUL(IMPACT)の対戦は、試合開始直後、2発のハイキックで松山が秒殺KO勝利を収めた。
スーパー・フェザー級で行われた注目の一戦。松山は19歳、レオナ・ペタス門下で期待のプロスペクト。デビューから2KO勝ちのあと、寺田匠に初のKO負けを喫するも、6月の目黒翔大戦では判定勝ちを収めている。一方のSOULは幼い頃からボクシングをはじめ「THE OUTSIDER」など地下格闘技なども経験。試合3週間前という緊急オファーを受けてKrushへの男気参戦となった。
試合は開始とともに動く。アグレッシブなSOULに松山も応戦。SOULの強いプレッシャーに松山はロープを背にするが、冷静に前のめりの相手の顔面めがけて左ハイを振り抜くと、ヨロヨロと後退しながらSOULが崩れ落ち、最初のダウン。
試合再開、相手との距離をジリッと縮めた松山は再び左ハイ、上段蹴りを振り抜くと、SOULは崩れ落ちマットに後頭部を強打。頭を抱えるように沈黙した。
ABEMAで実況を務めた市川勝也アナウンサーも目の覚めるKO劇に「左上段蹴り! 終わった終わった、すげえ1発、もう一発!」と思わず本音がだだ漏れで興奮ぎみに絶叫。視聴者からも「蹴りエグい」「動きのキレがやばい」といった驚きの声が殺到した。
小学生時代に松山と同じ空手道場に通っていたという、この日のゲストで現Krushスーパー・フェザー級王者の中島千博は「(松山は)小学生の頃から蹴りが強かったんですよ。改めて凄いですね」と語ったあとに「(目の前のKOは)嬉しい反面、同じ階級なので…でも僕もハイキックが得意なので(笑)」と、近い将来の激突を予感させた。
最も驚きを隠せない様子だったのが、同じくゲスト解説だったタレントの渡辺美奈代。市川アナに「美奈代さん、いま口の前に手をやって止まってましたね」とKOの瞬間の様子を突っ込まれると「ビックリしちゃって…あまりにも。ハイキックですか…すごいですね」と衝撃KOに驚き。市川アナも「そうですよね、(言葉が出ない)それですよね…」と頷いた。
1ラウンド快勝の松山はマイクで「3週間前に相手が変わって、しっかり体重を落として対戦してくれたSOUL選手ありがとうございました」と緊急オファーに応じてくれた対戦相手へ真っ先に感謝のコメント。松山の謙虚な姿勢に「好青年」「応援するわ」「人間も出来てる」「ネクスト候補だな」といった期待の声が相次いだ。
また、この日ゲスト解説を務めた渡辺美奈代。じつは自身の子どもがK-1アマチュアに出場中という縁があって解説席に。試合前には「(子どもが)アマチュアの方でお世話になっております」とリング上で挨拶すると「私がいま戦うわけでもないのにドキドキしています」と挨拶していた。