将棋の第8期叡王戦段位別予選(九段戦)が11月28日に行われ、渡辺明名人(棋王、38)と永瀬拓矢王座(30)が午後2時から対局を開始した。勝者は本戦出場をかけて、羽生善治九段(52)と午後7時から対戦する。
渡辺名人は2000年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:16期)で第80期名人(A級以上:13期)。タイトルは歴代4位、現役2位の通算31期。今春には名人3連覇を達成した。棋戦優勝は11回。タイトルでは竜王11期、棋王10期で永世称号の資格を得ている。叡王戦は第3期から4期連続で本戦進出。第5期では挑戦者決定三番勝負を経験している。今期は初戦で屋敷伸之九段(50)に勝利、2期ぶりの本戦を目指す。
永瀬王座は2009年10月に四段昇段。竜王戦1組(1組:5期)、順位戦A級(A級:2期)。将棋に対するストイックな姿勢から「軍曹」と呼ばれ、研究量ではプロの中でも1、2を争うと言われている。第4期叡王戦で高見泰地叡王(当時)を4-0で破り初タイトルを獲得。王座4期と併せて通算獲得数は5期となった。棋戦優勝は2回。今期の叡王戦は初戦で丸山忠久九段(52)を破り準決勝に進出、2期ぶりの本戦、さらにはタイトル奪還が目標だ。
両者の過去の対戦は、3度のタイトル戦など27局。渡辺名人が20勝と大きく勝ち越している。本局は、タイトルホルダー同士の重厚な一局に期待が高まっている。
叡王戦は四段から九段までに分かれた段位別予選を行い、12人が通過。シード棋士4人を加えた16人で本戦を戦う。29人が参加する九段戦はAからCまでの3ブロックに分かれて行われ、それぞれの優勝者が本戦に出場する。第6期から不二家が主催となり、対局時には栄養補給のためのお菓子ボックスが設置されている。現在のタイトル保持者は藤井聡太叡王(竜王、王位、王将、棋聖、20)。
持ち時間は各1時間で、振り駒の結果、先手は渡辺名人に決まった。ABEMAではこの対局を終了まで、生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)