圧巻の勝利を決めた後は“絶口調”だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」12月1日の第2試合は渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）が6万点超えの大勝。アガリを連発、さらには放銃なし。まさにパーフェクトゲームで、ライバルのチャンスを封じ込めた。
試合は起家からKADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）、EX風林火山・二階堂瑠美（連盟）、多井、U-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）の並びでスタート。第1試合は大量リードを持った松本吉弘（協会）が終盤にマクられトップ転落の憂き目にあっており、絶対的エースとしてはここで何としても勝利を持ち帰りたい。多井は東1局、瑠美の先制リーチにドラ1筒を切って追っかけ。まず4000点を獲得して、好調なスタートを決めた。
東2局は多井の腕、勝負センスが光った。鈴木優が3・4索の変則2面張でリーチ。七対子でテンパイしていた多井はいったんイーシャンテンに戻し、掴んだドラの1索、そして相手の待ち牌の4索を手の内に残した。その後、ドラを重ねると、4索を待ちにしてテンパイ。数巡後、これを見事にツモ。ツモ・七対子・ドラ2の8000点を手に入れた。
掴まされた危険牌を待ちにして、さらに打点も上げたうえでのツモアガリ。視聴者からは「たかちゃんつよーい！」「これはお見事だわ」「これ上がれる人日本に何人おんのw」「かっこいいｗ」と多数の反響が寄せられた。
南3局の親番は早々に赤が2枚にドラが1枚、親跳満まで見えるチャンス手。赤五万が出ていく手順とはなったが、1・4筒待ちで盤石のリーチ、リーチ・ツモ・平和・赤・ドラの1万2000点を手に入れて、これがこの試合の決定打となった。
11月は多井にとって鬼門となっており、今年も3戦打って2回ラスを引かされていた。月が替わればツキも変わるのか、12月に入って自身の緒戦、ライバルを寄せ付けない強さを発揮した。勝利者インタビューで「すごく嬉しいです」と喜びを隠しきれず、久しぶりの登板となったことについては「11月は本当ダメで、1回も出たくないと言ってたんですよ」と白状した。「ここで負けたら何だったんだという話、12月もダメじゃないかとなっちゃうので」と、この日の結果にひと安心といったところだった。
胸元にはスポンサーである「日清焼そばU.F.O.」のアクセサリーが。「地球人じゃないのかと思いました」とリポーターが掛け合うと、多井は「あんまりそういうこと言うと『滅ぼしますよ』と切り返し、これにはファンからも「麻雀星人ってなにｗ」「滅ぼしますよはおもろすぎw」「戦闘力高いのかな？」と大きな笑いが起こっていた。
これでチームポイントは＋500を超え、中盤戦に差し掛かったばかりとはいえ早くも首位固め。悲願の戴冠を今年こその思いで、“麻雀星人”がチームを牽引する。
【第2試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）6万400点／＋80.4
2着 U-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）2万1000点／＋1.0
3着 EX風林火山・二階堂瑠美（連盟）1万3200点／▲26.8
4着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）5400点／▲54.6
【12月1日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS ＋561.2（36/94）
2位 EX風林火山 ＋202.3（36/94）
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋61.6（34/94）
4位 TEAM雷電 ▲84.9（34/94）
5位 セガサミーフェニックス ▲105.8（34/94）
6位 U-NEXT Pirates ▲115.6（36/94）
7位 KADOKAWAサクラナイツ ▲195.8（36/94）
8位 赤坂ドリブンズ ▲323.0（34/94）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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