アニメ「東京リベンジャーズ」は、2021年4~9月にかけて第1期が放送されたタイムリープサスペンスです。和久井健氏による原作漫画「東京卍リベンジャーズ」は、「週刊少年マガジン」(講談社)にて2017年から5年半にわたって連載され、2022年11月に完結しました。
2023年4月時点で、原作コミックスの累計発行部数は7000万部を突破。2023年1月からはアニメ第2期「聖夜決戦編」が放送され、10月からは「天竺編」が放送予定です。さらに、2021年に公開された映画「東京リベンジャーズ」の続編となる「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」が2023年4月21日、6月30日に公開予定で、原作完結後もまだまだ盛り上がりを見せそうです。
この記事で取り上げるのは、アニメ第1期の後半に描かれた「血のハロウィン」と呼ばれる抗争です。ストーリー上でも多くのキャラクターの転機となった、この重要な抗争を詳しく解説していきます。
目次
- アニメ「東京リベンジャーズ」とは
- アニメ「東京リベンジャーズ」血のハロウィンとは
- 血のハロウィンが起こった原因や背景
- 血のハロウィン当日の流れ
- 血のハロウィンの結果は?
- アニメ「東京リベンジャーズ」血のハロウィン編は、回想シーンも重要!
- 血のハロウィン編を描く映画「東京リベンジャーズ2」は2023年公開
- 舞台「東京リベンジャーズ」のキャストは?
- アニメ「東京リベンジャーズ」血のハロウィンのまとめ
アニメ「東京リベンジャーズ」とは
どん底の人生を送るダメフリーターの主人公・花垣武道(はながき たけみち/タケミチ)は、ある日のニュースで、中学時代に恋人だった橘日向(たちばな ひなた/ヒナ)が巨悪組織・東京卍會(とうきょうまんじかい/東卍)の抗争に巻き込まれて殺されたことを知ります。さらに、タケミチ自身も駅のホームで何者かに突き飛ばされて線路に転落。迫りくる電車に死を覚悟しましたが、次の瞬間12年前にタイムリープしていました。
過去と現在を行き来するタイムリープ能力に目覚めたタケミチは、大切な人を助けるため、そして逃げ続けてどん底だった自分の人生を変えるために奮闘を始めます。彼を取りまく不良少年たちの熱い友情や、かっこいいバトルシーンなどアクション漫画としての魅力がある一方で、謎が謎を呼ぶサスペンス展開からも目が離せない作品です。
アニメ「東京リベンジャーズ」血のハロウィンとは
アニメ「東京リベンジャーズ」の“血のハロウィン”とは、物語上の2005年10月31日に起こった、東京卍會と芭流覇羅(バルハラ)との全面抗争のことです。タケミチはその前に現代へ戻ったときに、龍宮寺堅(りゅうぐうじ けん/ドラケン)から、この抗争での出来事が東京卍會の巨悪化の引き金になったと聞き、過去を変えるために奔走します。
主要キャラクターは、主人公のタケミチのほか、総長・佐野万次郎(さの まんじろう/マイキー)や副総長・ドラケンら東京卍會のメンバーと、敵対する芭流覇羅の半間修二(はんま しゅうじ)など。東京卍會壱番隊隊長として登場する場地圭介(ばじ けいすけ)や、壱番隊副隊長の松野千冬(まつの ちふゆ)、アニメ開始時から怪しい存在だった稀咲鉄太(きさき てった)などもキーパーソンです。
芭流覇羅とは
芭流覇羅は、ドラケンが瀕死の重傷を負った“8・3抗争”の後にできた組織です。8・3抗争で東京卍會と争った愛美愛主(メビウス)の、昭和63年生まれ組と平成元年生まれ組を中心に、反東卍勢力を加えたメンバーで構成されました。
総長不在で、実質的なリーダーは副総長の半間。当時は隠れた総長として稀咲が疑われていましたが、稀咲はマイキーを総長に据えるつもりだったと、現代のドラケンの口から明らかにされています。半間に次ぐNo.3は東京卍會創設メンバーのひとりである羽宮一虎(はねみや かずとら)。血のハロウィン抗争の時点で構成員は約300人でした。
原作・アニメの何巻・何話で描かれた?
ストーリーとしての“血のハロウィン編”は、8・3抗争が終わってタケミチが現代に戻るところから、血のハロウィン抗争が終わってタケミチが現代に戻ったあとまでというのが一般的な認識です。原作の範囲はだいたい5巻34話から8巻70話くらいまで、アニメは第13話から第24話までです。血のハロウィン当日は、原作6巻第51話から8巻第64話までで、アニメは第18話から第22話にかけて描かれています。
血のハロウィンが起こった原因や背景
8・3抗争で負けた愛美愛主の稀咲は、部下を連れて東卍の傘下に下り、第14話の集会で稀咲の東卍参番隊隊長の就任が発表されます。もともと稀咲の思惑は、8・3抗争でドラケンを殺し、空いた東卍No.2の座に自分が座ることでした。タケミチの介入でそれが果たせなくなると、今度は参番隊隊長になってマイキーに近づこうとします。その一方で、半間と組んで芭流覇羅を陰から操っていました。
芭流覇羅No.3の一虎は、第16話にて、中学生の頃に場地と一緒に盗みに入ったバイク店で、そうとは知らずにマイキーの実兄を殺してしまった過去が描かれました。その後、一虎は数年間、少年院に入っています。一虎は事件のショックもあり、自分の苦しみや少年院送りになった原因はマイキーにあると歪んだ恨みを持ち、マイキーの命を狙うようになりました。
もう1人の当事者である場地は、稀咲が東卍にとって「潜在的な敵」であることに気が付いていました。その稀咲が東卍に参番隊隊長として入ってきたことで、場地は逆に東卍を出て芭流覇羅に入り、敵対組織の内部から稀咲を狙うことで東卍を守ろうとします。しかし、場地の思惑を知らないマイキーたちは、芭流覇羅から場地を連れ戻したいという思いで発奮。抗争に拍車をかけることになります。
血のハロウィンを仕組んだ稀咲の目的は、東卍を潰すことではなく乗っ取ることでした。一虎に場地を殺させ、その一虎を逆上したマイキーが殺す。その罪を肩代わりする代役を立てることで、「マイキーに貸しを作って言いなりにする」というのが稀咲の筋書きでした。
この計画に沿って駒を動かし、東卍を乗っ取ろうとする稀咲。マイキーを殺す機会をうかがう一虎。場地を連れ戻して、芭流覇羅を潰したいマイキーたち。それぞれの思いがぶつかって、血のハロウィンが始まります。
血のハロウィン当日の流れ
第18話、ギャラリーも集まるなかで抗争が始まりました。日付は2005年10月31日、後に「血のハロウィン」と呼ばれるようになった所以です。東卍150人に対して芭流覇羅は300人と、芭流覇羅側の人数が多いうえに、年上でパワーもあり、東卍は徐々に押されていきました。しかし、タケミチが捨て身で戦う姿に味方も奮い立ち、形勢は逆転しました。
半間とドラケンが戦う一方、第19話でマイキーは一虎と1対1で勝負しようとしますが、一虎は芭流覇羅幹部のチョンボとチョメを使ってマイキーを痛めつけます。マイキーはなんとか3人を倒したものの、その場で動けなくなりました。絶体絶命のピンチに、マイキーを助けたのは稀咲でした。
危機を脱し、東卍メンバーが稀咲を賞賛して気が緩むなか、その隙をついて場地が稀咲を襲います。しかし、このタイミングで稀咲を倒すのはまずいと考えた千冬と、場地が殺されるのを阻止しようとするタケミチが場地を止めるあいだに、場地は一虎に刺されました。
その後も場地は暴れ続けますが、ついに稀咲の手前で力尽きます。場地は最後の力を振り絞り、「気にすんなよ一虎。オレは…一虎(オマエ)には殺られねぇよ」と言い残し、一虎に自身を殺した罪を負わせないために、自らの腹を刺して絶命しました。
激昂したマイキーは、場地を刺した一虎を殺すような勢いで殴り続けますが、場地の思いを汲んだタケミチがそれを止めます。そして、パトカーの音で抗争は終息しました。場地は自決することで、“場地を殺した一虎を、マイキーが殺す”という最悪の展開になることを避けたのです。
血のハロウィンの結果は?
血のハロウィン抗争は東卍の勝利で終わったものの、場地は死亡、一虎は逮捕という、タケミチや東卍メンバーにとっても辛い結果となりました。第22話にて、マイキーはタケミチとともに鑑別所の一虎に面会するドラケンに、伝言を託しました。「これからも一虎(おまえ)は東卍の一員だ」「オマエを許す」というマイキーの言葉に、自殺して償おうと考えていた一虎は思わず涙を浮かべました。
第1期の最終話となる第24話では、芭流覇羅が抗争に敗れたことで、副総長の半間が東卍の傘下に入ることを宣言します。その結果、稀咲は半間とマイキーを繋いだ功労者として賞賛されることになりました。
場地の腹心だった千冬は東卍を去ろうと考えますが、マイキーに引き留められ、自分が次の壱番隊隊長を指名することを決意しました。稀咲が東卍の中で存在感を増していくことに絶望していたタケミチは、突然、集会で千冬から壱番隊隊長を命じられて驚きます。しかし、まだ自分に東卍を変える道があることに希望を見出し、タケミチはその役目を引き受けるのでした。そして、現代に戻ったタケミチは、過去を変えたことで、東卍の幹部になっていたのです。
アニメ「東京リベンジャーズ」血のハロウィン編は、回想シーンも重要!
アニメ「東京リベンジャーズ」の血のハロウィン編では、ストーリーのところどころに回想シーンが入ります。これらもストーリー上、重要なものが多く、見逃せないものとなっています。
第15話~第16話にかけての、東卍初期に創設メンバーで海に行ったときの場地による回想シーンでは、地元の暴走族に絡まれた場地をマイキーが助けていました。「マイキーはあの頃から“無敵”にかっこよかった」という場地の言葉から、マイキーへの思いが伝わるエピソードです。マイキーや場地については、前述した第16話の「一虎と場地が真一郎を殺してしまった」回想シーンも重要です。
8・3抗争の黒幕が稀咲だったことも、第17話にてタケミチと千冬が愛美愛主の長内信高(おさない のぶたか)に8・3抗争の話を聞きに行ったときの回想シーンで判明しています。また、第19話で描かれた一虎の幼少期からマイキーに出会った頃の回想シーンでは、一虎の異常性のルーツが垣間見えました。
第21話から第22話にかけては、東京卍會が創設されときのエピソードが回想シーンとして描かれました。場地がずっと持っていたお守りは、東卍を立ち上げた日に創設メンバーがお金を出し合って買ったものです。場地が息を引き取ったあとにそのお守りを見て、創設メンバーは場地がずっと東卍を大事に思っていたことをあらためて思い知るのでした。
第22話の、千冬が場地の墓前にペヤングを供えて涙を流すシーンで描かれたのは、千冬と場地が出会ったときの回想です。場地に忠誠を誓うことになった、千冬の思い出が描かれます。この回想シーンを見てから、場地が千冬の腕の中で死亡するシーンをもう一度見ると、場地と千冬の絆がより感じられるのではないでしょうか。
血のハロウィン編を描く映画「東京リベンジャーズ2」は2023年公開
映画「東京リベンジャーズ2」は、2021年7月3日に公開された映画「東京リベンジャーズ」の続編にあたる作品です。血のハロウィン編を題材とした前後編の2部作で、前編「-運命-」は2023年4月21日公開、後編「-決戦-」は6月30日公開予定です。
タケミチ役の北村匠海さん、ドラケン役の山田裕貴さん、マイキー役の吉沢亮さんなどのメインキャストは変更することなく再集結となりました。一作目には登場していなかった、場地役は永山絢斗さん、一虎役は村上虹郎さん、千冬役は高杉真宙さんがそれぞれ演じます。
舞台「東京リベンジャーズ」のキャストは?
2021年に行われた舞台「東京リベンジャーズ」に続いて、2022年春に舞台「東京リベンジャーズ-血のハロウィン編-」が上演されました。そのキャストを紹介します。
主要キャスト
花垣武道:木津つばさ
佐野万次郎:松田凌
龍宮寺堅:陣内将
橘日向:花瀬琴音
橘直人:野口準
松野千冬:植田圭輔
場地圭介:上田堪大
羽宮一虎:赤澤燈
アニメ「東京リベンジャーズ」血のハロウィンのまとめ
アニメ「東京リベンジャーズ」の中でも、血のハロウィン編はストーリー上、重要なできごとになっています。2022年に上映された舞台でも演じられていて、2023年公開の映画では二部作で描かれるなど、人気の高い話でもあります。第1期のアニメは血のハロウィン編までが描かれ、2023年1月から始まる第2期はその続きからの放送でした。いまのうちに血のハロウィン編までを、動画配信サービスなどでおさらいしておくとよいのではないでしょうか。
(C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会
出演声優がMCを担当!『声優と夜あそび2023』情報
■灰谷竜胆役・下野紘さんが火曜MCを担当『声優と夜あそび2023』
■灰谷蘭役・浪川大輔さん&九井一役・花江夏樹さんが木曜MCを担当『声優と夜あそび2023』
■稀咲鉄太役・森久保祥太郎さんがウォーカーズMCを担当『声優と夜あそび2023』
「東京リベンジャーズ」原作漫画