寄生虫によって、皮膚に炎症を起こした患者が一部の地域で相次いで確認されている。患者の多くには“ある共通点”があった。
「顎口虫」という寄生虫が、皮膚の下を這う様子をとらえた写真。皮膚が線状に腫れあがったような症状が出ている。
青森県では、今年9月下旬から寄生虫が皮膚の下を這い回る「クリーピング病」の患者約150人が医療機関を受診。一部の患者から検出されたのが、顎口虫だった。
その患者の多くには、“ある共通点”があった。
「シラウオを生で食べた」
青森県によると、顎口虫の幼虫が寄生している淡水魚や動物の肉を加熱せずに人が食べた場合、幼虫が皮下組織に移動。皮膚のかゆみや腫れといった症状のほか、まれに目や脳神経系に移り、失明や麻痺を引き起こすこともある。
治療としては、一般的に駆虫薬が用いられ、外科的に寄生虫を摘出する場合もある。
北里大学獣医学部の筏井宏実准教授によると、顎口虫は細菌やウイルスと違って体内で分裂増殖しないため、全国的に拡散することはないという。またシラウオに限らず、「淡水魚を加熱せずに食べると危険性がある」と理解する必要があるとしている。(『ABEMAヒルズ』より)
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