まさにキャッチフレーズの“天衣無縫”の通り、卓上で自分らしく、華やかに舞った。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」12月19日の第1試合はEX風林火山・二階堂瑠美（連盟）がトップ。今期はここまで9戦して3・0・2・4と、いわゆる「トップ・ラス」の麻雀を展開しているが、この日は勝ち運を早々に呼び込む戦いぶりで、ライバルを圧倒。オーラスはライバルのアガリ番を操作し、きっちり差し込んで逃げ切った。
この試合は東家から瑠美、赤坂ドリブンズ・村上淳（最高位戦）、TEAM雷電・黒沢咲（連盟）、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波（協会）の並びで開始。9巡目にリーチをかけると、終盤にダブ東をアンカン。これでライバルにプレッシャーをかけると、15巡目にツモ。リーチ・ツモ・ダブ東・裏ドラの1万2000点で大きな先制に成功した。
次局は村上のリーチをかわす3000点（＋600点）のアガリ。親が落ちても瑠美に吹く“風”は止まず、東2局からは3局連続でアガリを掴む。打点はそれぞれ1300点、3900点、1300点と決して高くはないが、ライバルのチャンス手を潰す効果的なアガリラッシュだ。南4局の最終局は下家の村上が仕掛けを始めるやいなや、必要と思われる牌を次々に下ろし、待ち牌である8索もしっかり選んで差し込みに成功、逃げ切りのトップを手に入れた。この好プレーに解説の朝倉康心（最高位戦）は思わず「いやあ、美しいですね、差し込むまでの流れが」と絶賛した。
勝利者インタビューでは「今日“も”ツイてました！」といつも通りの謙虚なスマイル。オーラスだけでなく、南3局1本場でもソウズを集める村上にアシストするなど、瑠美は決して淡泊にオリるのではなく、自由な発想で戦い、そのプレーは視聴者を魅了した。その局の村上は混一色ではなくまさかの清一色で「清一色は無理だよ（これ以上アシストできないよ）」「もう無理です（アガリは）ご自分で」と、瑠美らしいユーモアを交え、目まぐるしく動いた戦いを振り返った。
最後は「皆様のおかげで、毎日幸せに過ごせております」とファンへお辞儀。さらに「チームのみんなが調子が良いところなので、まだまだ頑張りたいと思います」と決めポーズ。今期は派手に立ち振る舞い、勝利を掴む日と、序盤から失点し負けてしまう日が両極端の瑠美。この日の快勝劇でトップとラスが4回ずつとなり、個人ポイントのマイナスも▲4.6とほぼ返済した。
極端な成績も、自由奔放な戦いぶりがあってこそ。そして時に強引にも思える攻めは、ライバルにとって脅威だ。ファンからは「ナイストップ！」「見事でした」「このまま連勝街道進みましょ」と今後の戦いに向けて期待の声が多数送られていた。
【第1試合結果】
1着 EX風林火山・二階堂瑠美（連盟）3万8400点／＋58.4
2着 TEAM雷電・黒沢咲（連盟）3万4600点／＋14.6
3着 赤坂ドリブンズ・村上淳（最高位戦）2万3500点／▲16.5
4着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波（協会）3500点／▲56.5
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
