すべてのMリーグファンが待ち焦がれていたトップといっても過言ではないはずだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」12月19日の第2試合はTEAM雷電・萩原聖人（連盟）が今期初トップを獲得。昨年の10月5日以来、1年2カ月・29試合ぶりのトップに、試合後はファンからの祝福の声が途切れることなく、Twitterでは「萩原聖人」が長くトレンド入りした。
試合は起家からKADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）、萩原、EX風林火山・二階堂亜樹（連盟）、赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）の並びで開始した。試合は4者が拮抗した状態で進み、それぞれの親の連荘はなく、スピーディーなゲーム展開。萩原は東1局に3900点を先制したが、その後は細かい失点の連続。南2局の親番もノーテンで流局してしまう。
迎えた南3局1本場、萩原に先制リーチのチャンス。カン4索と待ちは苦しいが、三色同順が確定している。山に3枚残った待ち牌を力強く一発で引き寄せて、リーチ・一発・ツモ・三色同順の8000点（＋600点、供託1000点）のアガリを決めた。
ファンが固唾を飲んで見守る最終局、南4局は早々に平和のイーシャンテンとなり、5巡目に6・9筒のテンパイ。そして好都合なことに、ライバル3者が萩原の待ち牌をほぼ不要としている。視聴者から見れば、その後の展開は萩原のウイニングランだ。「ハギーいけえええ「激アツ展開」「やってみんしゃい！」「もどかしい…」「はよぅ！！」とアガリを待ちわびる声が続く。そして8巡目、岡田が6筒を掴みこれで決着。低い「ロン」の声がスタジオに響き、平和・ドラの2000点を決め、萩原にとって実に1年2カ月、29戦ぶりとなるトップが確定した。
人気者の宿命か、何度負けても萩原はインタビューに登場し、その度に悔しい心の内をさらけ出してきた。そしてようやく、今期初の勝利者インタビュー。「おーい！って感じでした」と、長く手元から離れていたトップを萩原らしく表現した。その後は「そりゃね、嬉しいですけど、まあ1回のトップで喜んでいられる立場でも状況でもないですし」と勝って兜の緒を締めた。さらに「忙しくてなかなか仕事が出れなくても、空いている時にチームのみんなが『とにかく行ってきてくれ』と連投をさせてもらったり、送り出してくれたり。どんな状況でも常に僕の周りには味方しかいないと信じて打ってきた」と、周囲に感謝する言葉を続けた。
苦しんだからこそ、一つの勝利が嬉しい。「内なる喜びを感じられることで、僕はさらに麻雀が好きになりました」とまた熱い言葉を紡ぐと、ファンからは「絵になる男よ、Mリーグの千両役者」「いい麻雀してた」「みんな喜んでます！」と多くのコメントが寄せられていた。
【第2試合結果】
1着 TEAM雷電・萩原聖人（連盟）3万2800点／＋52.8
2着 赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）2万6100点／＋6.1
3着 EX風林火山・二階堂亜樹（連盟）2万3500点／▲16.5
4着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）1万7600点／▲42.4
【12月19日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS ＋453.4（44/94）
2位 EX風林火山 ＋251.5（46/94）
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋159.0（44/94）
4位 U-NEXT Pirates ＋95.7（44/94）
5位 TEAM雷電 ＋23.1（46/94）
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲288.8（46/94）
7位 赤坂ドリブンズ ▲318.7（46/94）
8位 セガサミーフェニックス ▲375.2（44/94）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
