弟子のウッカリに、師弟がカミナリを落とした。8組の師弟により“最強の師弟”を決める超早指し戦「ABEMA師弟トーナメント2022」の予選Bリーグ1回戦第1試合、チーム深浦とチーム中田が12月31日に放送された。1-1で迎えた第3局では、佐々木大地七段(27)と中田功八段(55)が対戦。佐々木七段優位で進行していたが、飛車をタダで取られるミスが出て敗戦を喫した。これには師匠の深浦康市九段(50)もあ然。控室に戻った愛弟子に対し、「コラー!」と雷を落とさざるを得なかった。
1-1で迎えた第3局は、前局の敗戦のうっぷんを晴らすべく「後手番で心機一転」と佐々木七段が連投。中田八段得意の三間飛車に右四間飛車で構えた。じっくりとした戦いからペースを握ったのは佐々木七段。そのままリードを広げるかと思われたが、終盤戦で勝利を急いだか△6七竜。飛車をタダで取られる痛恨のミスに、佐々木七段は左手で額をぬぐって顔をしかめた。解説の松尾歩八段(42)も「珍しいですね。純粋なうっかりだと思います。こういうことがあるんですね…」とコメント。若手有望株のまさかのウッカリに、師匠からもファンからも驚きの声が上がった。あまりにも手痛い失着からの敗戦。佐々木七段は「本当にひどすぎる。師匠にも申し訳ない」と肩を落とした。
深浦九段も「どういうこと…?」と気持ちの整理が出来ない様子。仁王立ちで腕組みをし、控室に戻った弟子を「コラー!何やってんの!」と一喝した。しょんぼりする佐々木七段に「これで悪いところは出したでしょ」と声をかけて笑い飛ばすと、「メリハリ良く行きましょう!」と気持ちの切り替えを促した。
この師弟のやり取りに、視聴者も反応。「オーマイガ!」「あちゃーー」「まじかよww」「そんなウッカリある~?」「おこられたー」「説教部屋w」「控室と師弟Twitterの差よww」「うっかり祭り」「怒ってもらった方が気が楽よね」「優しい師匠よ」「雷オヤジw」と多数の声が上がっていた。
◆ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで、チームの対戦は予選、本戦通じて全て3本先取の5本勝負で行われる。第4局までは、どちらか一方の棋士が3局目を指すことはできない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)