50代師匠が意地のぶつかり合い 呼吸もできない“詰むや詰まざるや”の大熱戦に解説棋士も「善悪を超えた人間同士の死闘」/将棋・ABEMA師弟トーナメント
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 名局は名解説によって輝きや彩りが増すものだ。8組の師弟により“最強の師弟”を決める超早指し戦「ABEMA師弟トーナメント2022」の予選Bリーグ2位決定1回戦、チーム中田VSチーム杉本が1月14日に放送された。第4局は中田功八段(55)と杉本昌隆八段(54)の師匠対決となった。大激戦の解説は戸辺誠七段(36)が担当。50代同士の濃厚な一局を「善悪を超えた人間同士の死闘」と伝えた。

【動画】50代棋士による“死闘”に視線がくぎ付けとなる藤井竜王

 チーム杉本の2-1で迎えた第4局は、前局に続いて師匠の杉本昌隆八段(54)が連投。チーム中田からは中田功八段(55)が登場し、50代の師匠対決が繰り広げられた。中田八段の先手で、得意の「三間飛車」に。杉本八段も振り飛車党ながら、本局では居飛車で対抗した。

 一進一退の攻防戦。杉本八段の勝利で2位決定戦進出が決まるとあり、控室の藤井竜王もソワソワ。盤面を映すモニターを見つめながらも、落ち着かない様子で右手を頭に当てて足を組む様子も見られた。杉本八段の作戦が成功し、7、8筋を攻略。手厚く逃げ切るかと思われたが、敗勢となった中田八段が1筋から勝負に出て盛り返して見せた。

 もがき、うめき声をあげながらも、最後は強い踏み込みを見せた中田八段が183手で激戦を制すると、解説の戸辺七段は「すごい将棋でした。フィッシャールールでの大激闘。死闘だったと思います」と大絶賛。さらに「好手や形勢判断、善悪を超えたすさまじい人間同士の死闘、そんな将棋だったと思います。最後の最後まで本当にわからない、非常にドラマチックな将棋だった」と興奮気味に語った。

 ギリギリの大熱戦を見せた杉本八段、執念で勝利をもぎ取った中田八段の両者に、視聴者も「すごい将棋だった…」「面白かった!」「こういう気合の入った将棋が面白い」「めっちゃ興奮したー」「まさに死闘」「凄かったねえ~」「ベストバウト!」「善悪超えちゃったかあ~」「執念だな」「いやおもろかったわ」「面白い将棋をありがとうございました」と心を揺さぶられた様子だった。

◆ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで、チームの対戦は予選、本戦通じて全て3本先取の5本勝負で行われる。第4局までは、どちらか一方の棋士が3局目を指すことはできない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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