将棋の叡王戦本戦トーナメントの1回戦が1月19日に行われ、佐藤天彦九段(35)が稲葉陽八段(34)に161手で勝利した。佐藤九段は、2回戦で菅井竜也八段(30)と石井健太郎六段(30)の勝者と対戦する。
【中継】第8期 叡王戦 本戦トーナメント 佐藤天彦九段 対 稲葉陽八段
過去には名人戦七番勝負でもぶつかったことがある同世代のA級棋士同士による一戦は、佐藤九段の先手番でスタート。矢倉の出だしになったが、玉の位置はお互い中住まいになり、バランスが求められる将棋になった。場面の各所で歩がぶつかり合い、どこが戦いの焦点になるかという序盤になったが、8筋の折衝で佐藤九段が稲葉八段の飛車をうまく封じてペースを握った。
中盤からは互いに左辺に作った馬の活用による攻め合いに。派手な駒の取り合い、交換にもなり、終盤に入ったころにはどちらの玉形も薄くなったが、うまくスペースに逃げ込んだ佐藤九段がリードを維持。稲葉八段も必死に粘って玉の上部脱出をはかったが、最後は即詰みに討ち取られた。
現タイトル保持者は藤井聡太叡王(竜王、王位、王将、棋聖、20)。ベスト8に進出した佐藤九段は、挑戦権獲得までにあと3勝が必要になる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)