誰も抜け出ることができないシビアな戦い。実はそんな戦況こそ“ロボ”の得意とするところ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」1月20日の第2試合はU-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)がトップ。いつまくられてもおかしくない試合展開、試合後のインタビューでは「トップを取った気がしない」と振り返った。
試合は東家から渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、小林の並びでスタート。第1試合で瑞原明奈(最高位戦)が逆転トップを取っており、小林も続きたいところ。
小林は東2局に得意の速攻、滝沢から白・赤・ドラの3900点をゲット。そして東3局も続けて仕掛けを駆使しアガリに成功。一転、南1局は自風の北を2枚持ったイーシャンテンにこぎつけるものの、出る北はスルー。腰の重い麻雀を展開し、リーチをかけてツモ。リーチ・ツモ・赤の4000点を決めるなど、小場ながら試合の主導権を握った。
南3局にそれまで微差のラス目にいた滝沢が1人テンパイで3000点を手に入れると、続く南4局1本場は4人全員にトップ、ラスいずれの可能性も残る接戦に。ここで小林はタンヤオ仕掛け、終盤にツモってタンヤオ・赤の3000点(+300点)を入手した。
同2本場は村上の早いリーチ、そして多井の追っかけリーチに対して徹底守備。多井が2着浮上となるアガリを決め、小林はトップ目を守り切って今期5勝目とした。インタビューで小林は「いろいろなことがうまくいって、振り込みなしで終わりましたけど。まったくトップ取った感じがしない」と苦笑い。最後のアガリを決めた多井の手に裏ドラが乗っていればまくられていただけに「最後は恵まれましたね」と、ホっとした表情も。
南4局1本場のアガリでは「1本場を言い忘れたんですよ」と打ち明け、これには「ああ、冷静でいられなかったんだなって、ちょっと反省ですね」と、さすがの“ロボ”も接戦を前に平常心を失っていたようだった。
頼れるエースの活躍で、チームは同日2連勝を決め、トータル成績では3位にアップした。「なんと3位に!そんなこともあるんですね」と小林は驚いて、改めてこの勝利を喜んだ。巧みな攻守で、僅差の逃げ切りトップ。「麻雀の内容としても、今日はよく鳴いて、よくオリて、安くアガってということで、満足していますので、この調子で勝ち上がり目指して頑張っていきたいと思います」とファンに語り掛けると、コメントには「コバゴーさん、ナイス!」「ドキドキの展開でも勝利へのリズムは変わらない。クールな船長素敵でした!」「やっぱ小林ってプロの中のプロだわ」とエールが多数寄せられた。
全チームが60試合を消化し、レギュラーシーズンはいよいよ後半戦へ突入。次のステージ、さらには2度目の戴冠を目指し、海賊船が加速する。
【第2試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)2万8400点/+48.4
2着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)2万7200点/+7.2
3着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)2万2400点/▲17.6
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)2万2000点/▲38.0
【1月20日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 +425.5(60/94)
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +327.6(60/94)
3位 U-NEXT Pirates +183.9(60/94)
4位 渋谷ABEMAS +165.0(60/94)
5位 TEAM雷電 +45.4(60/94)
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲141.3(60/94)
7位 セガサミーフェニックス ▲390.1(60/94)
8位 赤坂ドリブンズ ▲616.0(60/94)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)





