溜まった鬱憤を一撃で晴らした。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」1月26日の第1試合はTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)がオーラスに4着からトップとなる劇的な一発ツモでトップ。試合後はファン、そしてチームメイトへ感謝の言葉を口にした。
この試合は東家から瀬戸熊、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、EX風林火山・勝又健志(連盟)の並びでスタート。4者拮抗したスコアが続いたこの試合、瀬戸熊は東4局にリーチをかけ、流局のテンパイ料のみの獲得に留まり、南4局1本場を迎えて4着目。チームはここまで下り坂、貯金を使い果たしており、責任感に燃える瀬戸熊は逆転を期して、11巡目に先制リーチをかけた。
実はこの時点ですでにトップ目勝又は役ありのテンパイ。リーチ棒を出すと、ライバル3者の条件を軽くしてしまうため、ダマテンを選択していた。さらに瀬戸熊のリーチに続き、2着目の高宮もアガればトップの追っかけリーチ。このリーチ棒で、瀬戸熊のトップ条件が跳満ツモから満貫ツモに緩和した。瀬戸熊はもう、裏ドラはいらない。ツモればラスからトップ。順位点を加味すると、役満2発分を凌ぐ価値があるリーチとなった。
この2軒リーチに対し、勝又は高宮に通っていない9索をノータイムでツモ切り。3者がぶつかり場は沸騰だ。そして瀬戸熊のツモ番、力強く引き寄せた牌はアガリ牌の2筒。リーチ・一発・ツモ・赤・ドラの8000点(+300点)をゲット。勝又を700点かわし、会心のトップを手に入れた。放送席は「これ、まさかの逆転!?」「逆転です、逆転!」と大騒ぎ。視聴者からも「ナイスつも!!」「瀬戸熊さんーー!!」「逆転トップきちゃ!」「4→1すげぇな」と興奮の声が多数上がった。
10月13日以来、実に105日ぶりとなる勝利の味。瀬戸熊はインタビューで「道中バタバタして『またラスかあ』と思って。手が入っていないのもあったんですけど、自分のミスショットも結構してたんで」とオーラスまでの道のりを思い返し、さらに「ファンの方の応援と、チームメイトの熱い声援で勝たせてもらった」と感謝した。
試合中は険しい表情ばかりで、トップまで遠かった瀬戸熊。試合後は柔和な顔つきになり、2万6800点という小さなトップには「まさかこんな接戦のトップが取れるとは思っていなかった」と笑顔を見せた。「これからもセミファイナル、ファイナル目指して、チーム一丸となって頑張る」と健闘を誓い、久しぶりの決めポーズ。ファンからの喝采を受けて“最強位様”は次の戦いへ向かう。
【第1試合結果】
1着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)2万6800点/+46.8
2着 EX風林火山・勝又健志(連盟)2万6100点/+6.1
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)2万4200点/▲15.8
4着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)2万2900点/▲37.1
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







