不調を抱える雀士、その最大の薬はやはりトップだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」1月30日の第1試合は赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)が南場の親番でチャンスを掴み、年明け初トップをチームにもたらした。試合後は十八番の“独演会”で喜びを大いに語った。
この試合は東家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)、園田、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)の並びで開局した。東1局、園田は四暗刻のイーシャンテンにこぎつけるも、仕掛けて満貫をテンパイしていた魚谷へ放銃、暗雲が立ち込める。しかしすぐさま東2局の親番で7700点、1500点(+300点)とアガって原点復帰に成功した。
特大のチャンスは南2局2本場に訪れた。タンピン系の手牌に赤が1枚、マンズとピンズ、いずれの形でも一盃口含みと、リーチをかければ跳満以上も狙える好材料だ。微差のラス目に付けていた小林が先制リーチをかけてきた直後、園田は2・5筒待ちのテンパイ。一盃口となる高目の2筒は小林の現物だ。園田は小考してこれをダマテン、魚谷と滝沢からこぼれることを期待し、息を潜めた。その後、2人が切ってこないとみるやリーチ。すると一発目のツモは2筒、園田はリーチ・一発・ツモ・タンヤオ・一盃口・赤の1万8000点(+300点)を手に入れて、1人突き抜けたトップ目に立つ。
こうなれば今年初トップまで逃げ切るのみ。しかし南3局は魚谷に満貫を放銃し「しまった!」という顔つきに。最下位のチーム状況を示すかのような不運に見舞われたものの、南4局は滝沢がアガって終局、園田は12月13日以来、24戦ぶりのトップをチームに持ち帰った。
「いやあ、もう、嬉しいですよ!」から始まった勝利者インタビュー。「しばらくここでインタビューしてなかった」と、裏インタビューが続いていたこれまでを振り返った。そこからは“独演会”のスタート。決定打となった南2局2本場については「一発のタイミングを計った」とジョークも飛び出した。
「こんな感じで2回に1回、3回に1回トップを取って行けば、まだまだ(セミファイナルシリーズ進出は)あると思っています。ドリブンズみんな諦めていませんので、最後まで観ていただければと思います!」と決して諦めない姿勢をファンへ見せた。ファンからは「残り全部勝つ!」「最高なインタビューだぜ!!!」「ドリブンズ メークドラマや」とエールが飛んだ。
本来4回に1回巡ってくるトップを、2回か3回に1回取らなければならないという苦しい状況がこれからも続く。それでも何が起こるかわからないのが麻雀というゲーム、ドリブンズの旋風が巻き起こることを、ファンは期待している、
【第1試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)4万100点/+60.1
2着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)3万3400点/+13.4
3着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)1万4000点/▲26.0
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)1万2500点/▲47.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)