ピンチでこそ発動する“ヒーロー属性”内川幸太郎、価値ある逆転アガリでトップ「上を目指したい」／麻雀・Mリーグ

　困った時に颯爽と現れる、それがヒーローだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」2月13日の第1試合はKADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）がトップを獲得。終盤にトップ目から高打点を直撃、鮮やかに勝利を収め、試合後は高らかに目標を口にした。

【映像】正念場でのトップに笑顔が弾ける内川幸太郎

　当試合は東家から渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）、TEAM雷電・萩原聖人（連盟）、内川、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗（連盟）の並びで開始した。サクラ色のヒーローに、先制のチャンスが早々に訪れる。東1局、9巡目に即リーチ。4・7・6筒の変則三面張は山に残り少なかったものの、これを一発ツモ。リーチ・一発・ツモ・平和・ドラの8000点で、先制点を手に入れた。

　その後、個人MVPレースの首位を走る伊達朱里紗（連盟）に満貫、跳満と連続でアガリを決められ、内川は2番手から追走。逆転のチャンスは親番の南3局に訪れた。2・8筒を事前に河へ置き、中筋となっているカン5筒でリーチ。すでにこれは山になかったが、安全牌に窮した伊達が一発で振り込み、内川はリーチ・一発・ドラの9600点をゲット、逆転に成功。その後は伊達の追撃を振り切り、トップを獲得した。

　終盤にライバルから直撃、鮮やかな逆転トップを決めた内川。勝利者インタビューでは「すれすれですね、すれすれのトップ」と苦笑い。「2万点（差）なら射程圏内と思っていたので、焦らずに進められたのが勝因だったと思います」と、たとえライバルに離されても、確かなビジョンの元で追いかけることができた戦いぶりに胸を張った。逆転手となったカン5筒のリーチは「ピンズはミスれない、元々薄いんだったら出アガリの手かな」と、放銃を誘発した手作りについて説明した。

　内川はインタビュー終盤に「大阪でオフ会がありまして、皆さんに本当に勇気をいただきました」とファンの応援に力を得たこと、また「全員に背中を叩いていただいて、気合を入れてもらったおかげで今日はトップが取れたと思います」と語り、改めてファンに感謝の思いを伝えた。

　ポイントゲッターの堀慎吾（協会）がこの試合開始時点でまさかのマイナス。チームはレギュラーシーズン突破ボーダーの6位が定位置となっている状況で、チーム最年長で創設以来のエースである内川がヒーロー属性を発揮、土俵際で踏ん張った。もし4着となればさらにボーダー争いが苦しくなるピンチにあって、見事に結果を出した内川へファンからは「ナイストップでした！！」「さすがリーダーやな」「うっちーは全体をつつんでくれるよなー」「なんだただの主人公か」「こういう場面こそドラ1キャプテンが頑張る」と、多くの賛辞が送られていた。

【第1試合結果】

1着　KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）3万3900点／＋53.9
2着　KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗（連盟）3万3100点／＋13.1
3着　渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）2万4800点／▲15.2
4着　TEAM雷電・萩原聖人（連盟）8200点／▲51.8

※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ　2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）