12日、河野デジタル担当大臣がフジテレビの報道番組に出演し、迷惑行為のSNS投稿が相次いでいることに対し「マイナンバーによる認証が役に立つ」と意見を述べた。
【映像】なんだか可愛い「マイナカードTシャツ」を着た河野大臣(画像あり)※冒頭〜
これにTwitterでは「海外にも個人情報がだだ漏れになる」「誰もSNSやらなくなる」「迷惑行為が減るとは思えない」など、さまざまな声があがっている。はたして、マイナカード連携による認証で迷惑投稿を減らすことは、できるのか。
ニュース番組「ABEMA Prime」では、マイナンバーカードの今とこれからを考えた。
内閣府大臣補佐官としてマイナンバー制度を担当した、元衆議院議員の福田峰之氏は、こう話す。
「本人認証をした上で年齢制限をかけるのは、僕は良い方法だと思う。個人情報が残らないやり方もできるだろう。ただ、全てのSNSに適用させるのは、ちょっと行きすぎ。全部に本人認証を求められると、きつい世界になる。例えば『このラーメンがおいしかった』などの気軽な投稿できるサービスもあったほうがいい。一方で、他人についての発言は、責任を持ってほしい」
動画はSNS投稿されなければ身内の話で、広まることはない。また、本人・年齢認証をした上でSNSを使えば、自分の意図しないところで周囲に迷惑をかけたり、犯罪に巻き込まれたりするのを防げる可能性もある。
福田氏は「なぜTwitterやFacebookが年齢制限をかけているか。対象年齢以下だと、まだ自己判断能力が低いからだ。一方で、制限されない年齢の人は『自分で判断してくれ』と、大人の扱いをしている。一番便利な方法だし、本人認証をして年齢制限をかけるのは僕も賛成だ。ただ、海外のSNSをどうするのか。問題はある」と述べる。
タレントの井口綾子は「成人していても迷惑動画を投稿する人はいる」と指摘。
「大学生の時に、知り合いがスーパーの売り場で、飲み会のサンバゲームみたいに騒ぐ動画を投稿して、炎上したことがあった。私は別のサークルだったので、その後のことは知らないが、もしかしたら就活に影響したのかもしれない。顔も名前も特定されていたし、デジタルタトゥーになって1回のことで人生が潰れかねない。年齢制限よりも、もっとモラル教育を強化したほうがいいと思う」
マイナカードの普及と共に、活用されるシーンは増えている。スムーズな本人確認だけでなく、オンラインにおける確定申告、住民票など、公的な証明書もコンビニ取得が可能になった。健康保険証としての利用や、運転免許証との一体化も予定されている。
福田氏は「マイナカードが良い意味で使われていく社会になってほしい」と訴える。
「私は福田峰之という名前だが、SNSで他人が“福田峰之”のアカウントを作るのは簡単だ。そうさせないために、本人認証が必要だ。みんなが持つと、トータルの行政コストが低くなるのは間違いない。だから政府はお金を払って、なんとか取得率100%に近づけようとしている。ある時点なで普及が進めば義務化も考えるべきだと思う」
(「ABEMA Prime」より)
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