絶望的なスコアから一転、逆転が現実的なものに。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」2月23日の第1試合は赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）が役満・国士無双を含む8万点オーバーの大勝利。試合後は「やりました！」と高らかに勝ち名乗りを上げた。
この試合は東家からセガサミーフェニックス・近藤誠一（最高位戦）、園田、TEAM雷電・黒沢咲（連盟）、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）の並びで開始。園田は東1局に満貫を放銃、早々に暗雲が立ち込めるが、毎局のようにリーチと仕掛けで勝負に参加、東4局には黒沢との2軒リーチを制し、リーチ・ツモ・西・ドラ2・裏ドラ1で1万2000点をゲット。トップ目の近藤をマクる。園田は南2局3本場まですべての局でリーチもしくは仕掛けで前に出る大奮闘。その後、近藤に逆転されるも、南3局には堀のリーチに2つ鳴いて混一色をテンパイ、これを堀からアガって、白・發・混一色の8000点を獲得し再逆転だ。
南4局1本場、2着目近藤が堀に親満貫を放銃したことで、園田のトップは大きく近づいた。しかし最大の見せ場はこの先にあった。ボロボロの配牌からテンパイした手は役満・国士無双。これを後がない堀からロン、3万2000点（＋900点、供託1000点）を決め、＋104.1という特大のトップをチームへ持ち帰った。
奇跡へ望みを繋ぐトップに、試合後の園田は「いやあ、やりましたね！国士無双！」と喜びいっぱい。悪い配牌でアガリを諦めていたことによる「無欲の勝利」と振り返った。その一方で「トップからのただの32ポイントなので、それよりも『このめくり合いに勝ったらトップ、負けたらラス』というめくり合いに勝つかというのが実際はものすごく大きい」と、役満分の上積みにも決して浮かれた様子はなかった。
「この半荘は出来過ぎだと思うので、この半荘を2回やれば。とにかくトップ量産体制」と、引き続き後がない戦いが続くことに思いをはせ、この後の目標を「あと300くらい稼げればなんとかなる。それは全然現実的な数字」と淡々と語った。ファンに対しては「これでなんとか一応望みは残りました。まだまだ苦しいので全然油断はできないんですけど、引き続きドリブンズ、最後まで走り続けます」と語り掛けて、力強くガッツポーズ。ファンからは「やってくれたぜほんと」「ナイスデカトップ！」「ドリブンズ上がってこい！！！」と選手の背中を押す声が多数寄せられた。
積極的な仕掛けとリーチを毎局のように駆使、大きなトップ目で迎えたオーラスに役満炸裂。奇跡の大逆転によるセミファイナルシリーズ進出への道をこじ開けた。
【第1試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）8万4100点／＋104.1
2着 セガサミーフェニックス・近藤誠一（最高位戦）2万5900点／＋5.9
3着 TEAM雷電・黒沢咲（連盟）1万3600点／▲26.4
4着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）－2万3600点／▲83.6
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
