インターンシップの中止や面接のオンライン化など、コロナ禍で大きな影響を受けた就職活動。激変の3年間を経た2023年の就活事情について、株式会社ワンキャリア・エバンジェリストの寺口浩大さんに話を聞いた。
「今年に関してはコロナ禍の緊急事態宣言下で入学している世代のため、面接に対する苦手意識があった。長い人だと約2年間オンラインで授業を受けていて、サークルや課外活動ができない状態だったので、『対人コミュニケーションの経験が浅くて自信がない』という声が大きい」(寺口浩大さん、以下同)
ワンキャリアが学生を対象に行った、「24卒学生の“就活で不安なこと”」の調査によると、「エントリーシートの対策」や「志望動機の作成」を上回って不安要素として挙げられたのが、面接やグループディスカッションの対策といった「対人コミュニケーション」。これには企業側の変化が影響しているようだ。
「コロナ禍でオンライン(面接)だけにした企業が、一部オフラインでやることを検討している。あとは、これまでマスク着用を強制にしていたが任意にしていく企業も増えてきた」
コロナ禍で主流となった就活対策が今年は通用しないかもしれない。さらに、コロナ禍で活動が制限された学生生活を送ってきたため、学生として頑張ったこと、いわゆる“ガクチカ不足”(学生時代に力を入れたこと)も不安要素として挙げられた。
寺口さんは、そんなコロナ禍で自らが置かれた状況にどう対応したかが、自分らしさを伝えるために大切になってくると話す。
「コロナ禍の影響で出来なくなったことを受けて、どんな工夫をして『こういう活動に変えた』であったり、例えば“チラシを配る”という元々オフラインで出来ていたことを、『SNSを使って広報活動をした』だったりをアピールする。学生時代にどんなことをしたかという話で、『こんなにすごいことをした』という話よりは、『人柄を見たい』という人事の声が多い。なぜその行動をしたのか、自分なりにどういう工夫をしたのかなど、自分らしさが伝わるエピソードを伝えてほしいと企業の人事の方々も話している」
OBやOG訪問の面談や先輩との面接練習など、とにかく人との対話の場数を踏んでいくことが攻略のポイントと明かした。
「面接に関する情報を自分たちから出している企業もいるので、透明化は進んでいくからオープンになっている情報を見逃さないようにしてほしい。“自然な会話で自分を伝える”だけでいいと思う。受かることももちろん大事だが、自分らしさを伝えきれないことが一番もったいないので、後悔のないよう準備をしていただきたいなと思う」
(『ABEMAヒルズ』より)
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