渡辺明棋王、待望シリーズ初勝利!藤井聡太竜王を破り11連覇へ前進 藤井戦連敗は「7」でストップ/将棋・棋王戦五番勝負第3局
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 将棋の棋王戦コナミグループ杯五番勝負第3局が3月5日に行われ、渡辺明棋王(名人、38)が藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)に174手で勝利し、待望のシリーズ初勝利を飾った。この結果、通算成績は1勝2敗に。カド番に変わりはないが、11連覇に向けて反撃ののろしを上げた。次戦、第4局は3月19日、栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」で指される。

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 カド番に立たされていた渡辺棋王が、待望のシリーズ初勝利を飾った。第3局・新潟対局は、藤井竜王の先手で三度「角換わり」が志向された。出だしから速いスピードで指し進められたが、昼食休憩を前に急ブレーキ。高度で難解な応酬に、両者とも持ち時間をたっぷりと投入した。藤井竜王は高リスクをいとわずぐんぐんと玉を前進。しかし、形勢はぴんと張りつめたように均衡を保ったまま終盤戦へと突入した。

 互いに持ち時間1時間を切ると、対局室の緊張感はより一層アップ。渡辺棋王が先手に踏み込み金を取ると、この決断から形勢が動き出し渡辺棋王側へ。チャンスと見られていたが明快な手順は見えず、藤井竜王は難易度の高い選択を迫り続けた。角の打ち合いから、渡辺棋王が先に一分将棋に突入。最後までギリギリの大激戦、数々の超難所をくぐり抜けた渡辺棋王が待望の初勝利をもぎ取った。

 最後までどちらが勝つか分からない大激戦とあり、終局後は両者ともにぐったり。初白星を飾った渡辺棋王だが、「だいぶ追い込まれてしまったと感じていて、負けになっていても…という感じで指していました。良くなってからの指し方があれではあった(良くなかった)んですけど、中盤でバランスが取れたのはよかったかなと思います」と話し、緊張感は抜け切れていない様子。藤井竜王は「最後に一瞬チャンスが来た場面もあったが、全体的に苦しい将棋だったので仕方ない。しっかり内容を振り返って次に繋げたい」と疲労をにじませていた。

 10連覇中の渡辺棋王にとっては待望のシリーズ初勝利。「ひとつ返すことができたので、また次からも目の前の一局というところでやっていきたいと思います」と意気込みを語った。対藤井竜王戦の連敗は「7」でストップ。タイトル戦では2020年7月の第91期棋聖戦五番勝負第3局以来の白星となった。11連覇に向けて連勝を飾り最強の挑戦者を退けるか、藤井竜王が次局で決めるか。大注目の第4局は3月19日、栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」で指される。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】第48期 棋王戦コナミグループ杯 五番勝負 第三局 渡辺明棋王 対 藤井聡太竜王
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