
【WBC・1次ラウンド プールB】日本代表-韓国(3月10日/東京ドーム)
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では実に14年ぶりとなる日韓直接対決となった1次ラウンド第2戦。日本の先発・ダルビッシュ有が3回表に3点を先制される苦しい展開となったが、その重苦しい空気を払拭したのがラーズ・ヌートバーだ。
先制を許した直後の3回裏、源田壮亮、中村悠平が四球を選んで無死一、二塁。初めてスコアリングポジションにランナーを進めると、打席に立ったヌートバーは好投を続けてきた韓国の先発、キム・グァンヒョンの甘く入ってきたストレートを捉えて渾身の中前タイムリー。先制を許した直後の貴重な一打に、スタンドから声援を送っていた母・久美子さんも大喜びとなった。
ヌートバーの一打で目を覚ました侍ジャパン打線は、続く近藤健介がセンターへタイムリーツーベースを放ち、1死満塁からは5番・吉田正尚が中前へ逆転タイムリー。三塁走者だったヌートバーも喜びを爆発させ、雄叫びを上げながら同点のホームを踏んだ。
劣勢で静まり返っていた東京ドームはヌートバーのプレーをキッカケに地鳴りのような歓声に包まれ、SNSでも「ヌードバー神」、「たっちゃん☆最高!」、「カッコ良すぎて泣きそう」など賛辞のコメントで溢れ返った。
チーム合流後、日を追うごとにその存在感を増す侍初の日系メジャーリーガー。韓国戦前の円陣では声かけ役を任されるなど、今やすっかりチームの中心選手になった。
「タツジ」のプレーが3大会ぶりの世界一を目指す侍ジャパンに、勇気とガッツを与える。
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