初勝利は仲間のために!鈴木環那女流三段「この将棋だけは勝たないと思っていた」チームメイトも歓喜「ありがとう~」/将棋・女流ABEMAトーナメント
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 初勝利は仲間のために!女流棋士による早指し団体戦「女流ABEMAトーナメント2023」の1回戦第1試合、チーム西山 対 チーム伊藤の対戦が3月11日に放送された。仲間の反則負けのハプニングがあった中、2勝3敗で迎えた第6局は大会初出場の鈴木環那女流三段(35)が奮起。重い空気を吹き飛ばす快勝に、チーム西山の西山朋佳女流三冠(27)と山根ことみ女流二段(25)からは「ありがとう~」と歓喜の声が上がった。

【映像】激闘を振り返るチーム西山

 絶対に、勝つ。強い闘志をみなぎらせ、鈴木女流三段が値千金の勝ち星を飾った。前局では仲間の二歩反則負けのハプニングがあったが、リーダーの西山女流三冠から第6局を任された鈴木女流三段は、持ち前の明るさを発揮してファイティングポーズを取ると「頑張ります!」と元気に声を上げた。

 「目標は(個人で)2勝。初戦を落としてしまったので、次の将棋は絶対に勝ちたいなと思っています。上田さんは小学生時代からずっと一緒に切磋琢磨してやっていた間柄。手の内もわかっている方ですが、公式戦ではあまり勝てていないので、ABEMAトーナメントではなんとか勝ちたいと思います」と語り、対局場へと向かった。

 上田女流四段の先手で始まった一局は、お互い得意戦型の相穴熊に。自分のため、仲間のため、「持っている力以上のものを出したい」と語っていた鈴木女流三段が先にリードを奪った。高い集中力を保った鈴木女流三段は、強敵にペースに飲み込まれることなく攻防戦を戦い抜き、最後は即詰みに討ち取った。

 2戦目にして手にした嬉しい個人初勝利ながら、終局後のコメントは“仲間”を強調。「何とか空気を変えて、今回は仲間のためにと思って指していました。この将棋だけは絶対に勝たなきゃいけないと思ったので、勝ててよかったです」と大きな目をキラキラと輝かせた。熱い気持ちで3勝3敗のタイに押し戻し、満面の笑顔でオーダー部屋に戻ると、西山女流三冠からは「かっこよかったです、ありがとうございます!」と労いの言葉をかけられる場面も。これぞチーム戦。重い空気を吹き飛ばす勝利に、仲間にも明るい笑顔が戻っていた。

◆女流ABEMAトーナメント 第1回大会は個人戦、第2回大会から団体戦になった。第3回の「2023」は4人のリーダーがドラフトで2人ずつ指名、3人1組のチームを結成し、トーナメントで優勝を争う。持ち時間は5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は5本先取の9本勝負で行われ、第5局までに必ず全員が1局以上指さなくてはならない。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】激闘を振り返るチーム西山
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【映像】超早指しだから起こるハプニング
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