日本時間12日に行われたホッフェンハイム戦で、フライブルクの堂安律が試合終了間際に劇的な勝ち越しゴールを決めた。日本代表MFは攻守両面での貢献度が高く、不動のレギュラーとして活躍していたが、昨年9月を最後にゴールからは遠のいていた。そんな長いトンネルを抜け出すリーグ戦19試合ぶりの得点に、現地はどのような報道をしているのだろうか。
【映像】堂安律、19試合ぶり今季3ゴール目は劇的決勝弾!89分に左足でスライディングシュート
試合後の記者会見でフライブルクのクリスティアン・シュトライヒ監督は「(勝利できた)ホッフェンハイム戦は運が良かった」と、引き分けが妥当だったという趣旨のコメントをしている。この発言の裏にはフライブルクの得点力不足にある。直近の公式戦3試合ではわずか1ゴールに留まっていた。
ドイツ誌『Kicler』はその要因の一つに、堂安とミヒャエル・グレゴリッチュの体調不良があると分析している。堂安は2節前のレヴァークーゼン戦の試合途中に体調不良を訴え、グレゴリッチュは前節メンヒェングラートバッハ戦を欠場していた。この2人の攻撃的な選手が本調子ではなかったことが、結果として3試合で1ゴールという結果に響いている。
シュトライヒ監督は「アウェイのホッフェンハイムからすると、この試合は引き分けで終わるべきだったと思う。自分たちも攻撃の形を上手く作れなかったが、最後のチャンスを作ることができた。(アシストと記録した)ノア・ヴァイスハウプトがアクションを起こし、リツが後ろから出てきて素晴らしいゴールを決めることができた」と、劇的な勝ち越しゴールを決めたシーンをこのように振り返った。
続いて指揮官は記者にコンディション不良だった堂安について質問をされると「後半にリツは相手の脅威になっていると感じた。彼のドリブルから多くのアクションが生まれていた。ゴールを決めたことは彼にとって非常に重要なことだ」と、日本代表MFの久々の得点に当然ながらポジティブな印象を抱いているようだ。
18試合連続でゴールがなくてもシュトライヒ監督は堂安をスタメンで起用し続けており、指揮官からの厚い信頼が伺える。
フライブルクはミッドウィークにユヴェントスとのUEFAヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント1回戦セカンドレグを控えている。ファーストレグは0-1で敗れているため、突破をするためには少なくとも1ゴールが必要となるが、堂安は週末に得た自信を糧にチームをベスト8へと導くことができるだろうか。