【WBC・準決勝】日本代表6-5メキシコ(3月20日/ローンデポ・パーク)
劇的なサヨナラ逆転勝利で幕を閉じたWBC準決勝。この試合の主役は、もちろん「村神様」ことヤクルト・村上宗隆内野手だ。
メキシコにリードを許したまま向かえた最終回。この打席まで快音が聞かれなかった村上だったが、完全復活を遂げるサヨナラ打に侍ジャパンナインはもちろん、世紀の一戦を見守った日本中が沸いた。
ソフトバンク・周東佑京外野手のホームインを確認した村上は、ベンチから飛び出したナインに駆け寄り、まずはソフトバンクの近藤健介外野手と抱擁。勢い良く走ってきた村上に小柄な近藤が突き飛ばされ、チームのムードメーカーの西武・山川穂高と、カージナルスのラーズ・ヌートバーが水をぶちまけて祝福した。
逆転のお膳立てをつくったエンゼルス・大谷翔平投手は勝利の雄叫びをあげ、登板予定のなかったパドレス・ダルビッシュ有投手など、投手陣を含めてすべての選手が駆け寄り、村上を中心にした歓喜の輪ができあがった。
選手たちは笑顔、笑顔、笑顔。それは劣勢の中で掴んだ逆転勝利だけでなく、期待されながらも本来の力を発揮できていなかった村上と分かち合った笑顔だろう。まるで漫画のような劇的な展開に日本中も笑顔と祝福の嵐。SNS上では「興奮が収まらない!」、「トリハダえぐ」、「村神様、最高です」、「明日の午前中は仕事にならない」など歓喜のコメントが相次いだ。
また、オランダ代表としてWBCに出場していた元同僚のウラディミール・バレンティンは、インスタグラムで「my boy」と祝福し、この試合を全米中継した米放送局FOXスポーツ1の実況は、「何てことだ、日本ではいま、間違いなく国全体がクレージーになっていることでしょう」と日本の劇的勝利を伝えている。
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