藤井聡太竜王、ドラフト会議は“一本釣り”で行く!?「くじ引きにならない自信がある」とニッコリ/将棋・ABEMAトーナメント
【映像】笑顔でチーム構想を語る藤井聡太竜王

 ドラフト指名でも、誰も予期せぬ“神の一手”が見られる!?将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」のドラフト会議が4月1日に放送される。リーダーとして3度目の出場となる藤井聡太竜王(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、20)も、その表情からこの日の会議を楽しむ心づもりは一目瞭然。ドラフトでの競合をあえて狙う他のリーダーたちとは違い、「くじ引きにならない自信がある」と“一本釣り”でのメンバー選出に自信をのぞかせた。

【映像】笑顔でチーム構想を語る藤井聡太竜王

 前回大会では、幼少期から憧れの棋士だった森内俊之九段(52)を競合の末に獲得。糸谷哲郎八段(34)とのくじ引きで、当たりマークを引き当てた時の藤井竜王の“ドヤ顔”は大きな話題を集めた。さらに、2巡目にも思惑通り藤井猛九段(52)の指名に成功。「羽生世代のお二人と一緒にチームを組ませていただいて、私自身お二人からいろいろとお話を聞くことができましたし、とても楽しい時間を過ごすことができたなと思っています」。しかし、結果はまさかの予選落ち。「唯一、結果を出すことができなかったことだけが残念です」と思い出の大会を振り返った。

 個性豊かな百戦錬磨の大先輩とあり、控室での予想不可能なトークも大きな注目を集めた。「これまであまりお話をする機会がなかったんですが、本当に楽しいお話を聞かせていただいて、控室もいい時間を過ごせたなと思います。内容?は…、いや、ちょっとここでは言えない話も多く出ていたんですけど…(笑)」。フフフっと思い出し笑いした藤井竜王の表情が、いかに充実の時間を過ごすことができたかを物語っていた。

 持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算というフィッシャールールの戦いも、早くも6回目。棋士の中でもABEMAトーナメント出場経験者が増えてきた。しかし、藤井竜王は「基本的にはくじを引かない姿勢」を明言。「今年は今まで出場されていない方から選びたいなと思っています」と構想を語った。団体戦としての開催も4度目とあり、リーダーもより工夫を凝らし、あえて競合狙いを口にする指揮官も多い。人気傾向にある若手棋士を選べば指名被りは必至。それでも「えーっと、今回はくじ引きにならない自信があるので、(競合に)なった時のことは考えていないです(笑)」と自信満々の笑みを浮かべた。

 個人戦として開催された第1、2回、さらにチーム永瀬のメンバーとして出場した第3回大会、自身が始めてリーダーを務めた第4回大会で4連覇を飾り、フィッシャールールを誰よりも熟知している藤井竜王。攻略のカギは「やはりスピードが大事」だという。「普段の対局だと、割と最初お茶を飲んでからやっていることが多いんですが、このルールだとそれだと間に合わないので、このルールの速さに自分がしっかり合わせていかないといけないのかなと思います」と対フィッシャールールへの適応も準備万端のようだ。

 2期ぶり5度目の優勝へ、ファンの期待と注目を一身に背負っているが、「昨年が予選落ちでしたから、今年はあんまり期待されていないかなと思っています(笑)」とケロリ。「昨年、チームとして波に乗る前に終わってしまったところもあるので、今年は本当に最初から波に乗った状態でできればなと思いますし、チームの方とも楽しくできればなと思います。気楽にやりたいなと思っているんですが、もちろんその上で優勝を目指したいなと思っています」と誰よりもドラフト会議、トーナメントを楽しむ心づもりのようだ。

 将棋の楽しさをファンに伝えることはもちろん、自らの“ワクワク”をどこまでも追求する姿勢の藤井竜王。今大会での活躍はもちろん、ドラフト会議では藤井竜王の意中の人がどの棋士なのか、期待は高まるばかりだ。

◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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