【プレミアリーグ】ブライトン3-3ブレントフォード(日本時間4月1日/アメックス・スタジアム)
イングリッシュ・プレミアリーグ第29節のブライトンvsブレントフォードがアメックス・スタジアムで行われ、3-3で引き分けた。日本代表FW三笘薫は左サイドハーフとして先発出場すると、20分に今季7点目をマーク。日本人選手の1シーズン最多ゴール記録を塗り替えるとともに、今季3回目となるマン・オブ・ザ・マッチに選出された。
【映像】三笘薫、今季7点目で「プレミアリーグ1季日本人最多得点」記録樹立!
ともに上位争いに割って入りたい両者の意地がぶつかり合う一戦となった。
開始早々にチャンスをつくったのはブライトンだ。3分、左サイドでフリーとなった三笘薫がファーストタッチで抜け出してゴール前に侵入。相手のブロックに遭いフィニッシュまで持ち込めなかったものの、早速、見せ場をつくった。
ブライトンが攻め込む展開に思えた試合だが、先制点は意外にもブレントフォードに。10分、左サイドのクロスから、スウェーデン代表ポンタス・ヤンソンがヘディングでネットに突き刺して試合を先行した。
その後、21分にその時は訪れた。ブライトンは、相手の前からのプレスに対して、GKジェイソン・スティールがロングフィードで回避を図る。このボールに一発で裏へ抜け出した三笘薫が反応すると、相手CBにスピードで競り勝ち、なおかつGKの立ち位置を確認しながらファーストタッチでふわりと浮かしたループを放ち、ゴールネットを揺らしてみせた。
三笘はこれで今季7ゴール目をマークするとともに、2012-2013シーズンの香川真司(マンチェスター・ユナイテッド所属)、2017-2018シーズンの岡崎慎司(レスター所属)が持っていた1シーズンの最多得点記録を抜いて、新記録を樹立した。
だが、歓喜はすぐさま失意に変わる。直後の21分、ブレントフォードのエースであり、イングランド代表アイヴァン・トニーに今季17点目となるゴールを許し、すぐさま勝ち越されてしまう。
しかし、前半からスコアが目まぐるしく動いた試合は27分、今度はブライトンの元イングランド代表ダニー・ウェルベックが、自らのポストプレーでチャンスメイクすると、右サイドから攻め込んだソリー・マーチのクロスにファーに走り込んで頭で合わせ、再びの同点とすることに成功した。
迎えた後半、またしてもリードしたのはブレントフォードだった。23歳のレフティ、ブライアン・エンベウモがボックス外の左の位置からのFKで鮮やかなクロスボールを送ると、これに反応したジャマイカ代表イーサン・ピノックがダイレクトで合わせて、3回目の勝ち越し点を奪ってみせた。
スコアはブレントフォードが上回るも、試合を支配していたのはブライトン。86分には途中出場のデニス・ウンダヴのボックス内のフィニッシュが相手のハンドを誘い、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のレビューの結果、PKの判定に。これを世界王者アルゼンチン代表アレクシス・マクアリスターがきっちり決め、3度試合を振り出しに戻した。
シーソーゲームとなった一戦はそのままタイムアップ。ブライトンは試合を通して73%のボール支配率を記録するなどゲームの主導権を握り、相手の7本に対して5倍近い33本ものシュートを放ったが、ついに勝ち越すことはできず。「それでも負けない」強さを示した一方で、どちらかと言えば、守備ブロックを敷いて耐え忍んだブレントフォードの試合巧者ぶりが光ったゲームとなった。
とは言え、日本のファンにとっては、3月の日本代表戦から帰還した三笘が、28日のコロンビア代表戦に続く「2試合連続ゴール」をマークするとともに、この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれる活躍に興奮を覚えた一戦だったに違いない。
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