少子高齢化や経済面など、日本の先行きは楽観できない。そんな未来を生き残るためにはどうしたらいいのか。東京工業大学准教授・西田亮介氏が教える「王道の勉強法」とは。
3日、各社で入社式が行われたが、新社会人は“最初の1歩”をどう踏み出せばいいのか。その後、社会の荒波をどう乗り越えていけばいいのか。ニュース番組『ABEMAヒルズ』は、東京工業大学准教授で社会学者の西田氏に話を聞いた。
「勉強をし続けることがとても大事だ。今、良くも悪くも若い人たちの数が減ってしまっていて、22歳の人たちは100万人を上回るぐらい。団塊ジュニア世代では倍ぐらいいたことを考えると、その分、世代内での競争圧力は低くなって下駄を履いた就職戦線だったかもしれない」(西田氏、以下同)
さらに、日本経済の先行きについては、
「先行きはあまり明るくない。人口が減り、内需も弱くなっていく。経済成長できれば話は別だが、なかなかそういう状勢にもない。そういったときに、日本の場合、内需で回っている産業も多いので、業界3・4番手の企業であっても業績が厳しくなるかもしれない」
困難な時代を生き抜くために一人ひとりができることはあるのか。西田氏は次のようにコメントした。
「(一つの)企業に長く勤めるのもいいと思うが、その会社が厳しいとか、あるいは自分が求めている条件にそぐわない、いつまで経っても給料が伸びないなどの状況であれば、次のキャリアに有利に踏み出せるように勉強をし続けることが大事だ」
どんな勉強をしたら良いのか。“3つのレベルの勉強が理想的”と話した。
・目の前の仕事の効率化
「現在の仕事の生産性を高めること。これは何より大事だ」
・業界の先行きの客観視
「業界動向について、客観的に勉強するのがいい。『これからはAI時代だ』などぽんやりとした話ではなく、データや業績、将来像などで具体的に考えてほしい」
・外形的に示せる勉強
「それらを踏まえて、 勉強の成果をきちんと履歴書に書けるように、外形的に示せる形で勉強していくことが大事」
“外形的に示す”については、
「どの業界も大きく変わっていくから、客観的にリスクヘッジできるように、データなどでフォローする。これを外形的に示せるものが資格や外国語のスコア。それから、大学院に行って学位を取るなどでも良い。修士卒は待遇改善が進んでいる。『オンラインサロンに入って学ぶ』『これからは学歴や資格は関係ない』といった俗説が巷に溢れているが、結局履歴書で客観的に示せることが重要なので、そういったことを念頭に置きながら勉強を続けてほしい」
(『ABEMAヒルズ』より)
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