4月2日に行われた福岡ソフトバンクホークス対千葉ロッテマリーンズの一戦で、ソフトバンク・周東佑京が披露した“韋駄天好守”について、元・千葉ロッテマリーンズの野球解説者・里崎智也氏が言及した。
4-0、ソフトバンク4点のリードで迎えた4回表・ロッテの攻撃、2死走者なしの場面で、ロッテの4番・中村奨吾が放った打球は、フラフラと舞い上がってセンター前へ。そのままセンター前にポトリと落ち、ヒットになりそうなこの打球を、なんと周東は俊足を飛ばして前進し、華麗にスライディングキャッチ。
WBCでも世界中の野球ファンから熱視線を浴びたその韋駄天ぶりを、早速レギュラーシーズンでも披露してファンを沸かせることとなった。
また、周東は4-2、ソフトバンク2点のリードで迎えた6回表・ロッテの攻撃、1死一、二塁の場面でも、韋駄天ぶりを発揮する形で好守を見せた。
ロッテの6番・山口航輝の放った打球は、左中間の深いところへと鋭く伸びるライナー性の打球に。二塁走者に加え、一塁走者も還れば、一時、同点となる場面であったものの、周東は快足を飛ばし、回り込むようにこの打球に素早く追いつくと、間髪入れず中継へと返球。二塁走者の生還は許したものの、同点の走者であった一塁走者は三塁に足止めし、その韋駄天ぶりに加え、強肩ぶりも併せて披露することとなった。
まず4回のプレーについて里崎氏は、「これは周東を見ていると、普通だなという感じ。周東の走力と判断力の賜物だが、楽々なので」と、あくまで“周東であれば普通のプレー”であるとしつつも、「すごいという感じが見当たらないところが、すごい」と、この難しいプレーを難なくこなせる周東を称賛した。
続いて6回のプレーについて里崎氏は、「これはすごいですよ」と、文句ナシのファインプレーであったとしたうえで、「これで一塁ランナーが還って来れなかった。一塁ランナーが還ってきてたら、一時、同点だった」と、試合の流れという意味でも、同点の危機を回避できた重要なプレーであったことを指摘。
「あの守備で、開幕3連勝をしっかりモノにした」「かなり大きかったプレー」と、こうした周東のプレーが、チームとしても、開幕カードで3連勝を飾るという最高のスタートに繋がったことを解説する形でコメントした。
WBC・準決勝のメキシコ戦で周東は、4-5と1点ビハインドの9回裏に代走で起用されると、村上宗隆の放ったセンター越えのヒットで一塁から長躯サヨナラのホームを踏むなど、韋駄天ぶりを遺憾なく発揮。その快足は「一塁でも得点圏」と評されるなど、日本はもとより、世界の野球ファンから大きな注目を集めていた。(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)