2026年のMLB(メジャーリーグベースボール/大リーグ)は、日本時間3月26日に開幕します。また今年は開幕に先立ってワールド・ベースボール・クラシック(WBC)も3月に開催され、多くの日本人MLBプレーヤーも参加が決定しています。
昨シーズンは663日ぶりに投打二刀流の出場を達成し、自己最多の55本塁打を放つなど、4度目のMVPに輝いたロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平(おおたに しょうへい)選手のさらなる活躍が期待されています。そんな注目のMLBについて本記事では、シーズンの概要やその魅力、さらにはMLBに所属する日本人選手を紹介していきます。
目次
- MLBとは?概要を説明
- MLBの開催期間や試合数は?
- シーズンの仕組みについて
- MLBのルールについて
- MLBの魅力は?
- MLBに所属するチームについて
- 日本人選手について
- まとめ
MLBとは?概要を説明
MLBは、アメリカとカナダに本拠地を置く30球団で構成されるプロ野球リーグです。正式な表記は「Major League Baseball」で、一般的にはその頭文字をとって「MLB」の略称が用いられています。日本ではMLBの他にメジャーリーグ、大リーグなどと表記されることもあります。
アメリカでMLBはアメリカンフットボールの「NFL」、バスケットボールの「NBA」、アイスホッケーの「NHL」とともにアメリカ4大プロスポーツのひとつとして数えられています。
MLBの開催期間や試合数は?
MLBは例年3月後半から4月の前半にかけて開幕します。レギュラーシーズンは開幕後、3月末から10月初旬まで行われ、各チームが全162試合を戦います。その後にポストシーズンが開催され、10月末から11月初旬にワールドチャンピオンが決定し全日程が終了です。
2026年のレギュラーシーズンは、3月26日に開幕。昨年は日本時間3月18日に東京で行われる『MLB東京シリーズ』で開幕し、同シリーズでは大谷選手や山本由伸(やまもと よしのぶ)選手、佐々木朗希(ささき ろうき)選手を擁するドジャースと、今永昇太(いまなが しょうた)選手と鈴木誠也(すずき せいや)選手を擁するシカゴ・カブスが対戦しましたが、今年はアメリカ国内で全チームがほぼ同時に開幕戦を戦います。
なお、今シーズンは雨天などの順延がなければ日本時間9月28日に終了する予定となっています。その後、約1カ月をかけてワイルドカードシリーズ、ディビジョンシリーズ(地区シリーズ)、リーグチャンピオンシップ(リーグ優勝決定シリーズ)、ワールドシリーズと続くポストシーズンが行われます。その日程は現時点で発表されていません。2025年のポストシーズンは同10月2日から11月1日にかけて行われました。
シーズンの仕組みについて
30球団がレギュラーシーズンの162試合を戦い、ポストシーズンに出場できるのは各地区の優勝チームと優勝チーム「以外」の勝率上位3チームとなり、両リーグ合計12チームです。
ア・リーグとナ・リーグの各リーグごとにワイルドカードシリーズ(3戦2勝制)、デビジョンシリーズ(5戦3勝制)、リーグチャンピオンシップ(7戦4勝制)の順番に戦い、リーグチャンピオンを決定します。リーグチャンピオンチーム同士がワールドシリーズ(7戦4勝制)で戦い、勝利チームがワールドチャンピオンとなります。
2026年シーズンの詳細な日程は発表されていませんが、例年10月頭から11月頭までの約1ヶ月間に渡ってポストシーズンが行われます。
2025年シーズンはドジャースがトロント・ブルージェイズを下し、2連続9度目のワールドチャンピオンに輝きました。
MLBのルールについて
MLBとNPB(日本プロ野球)では細かいルールの違いがあります。まず、ア・リーグ、ナ・リーグの両リーグで指名打者制度(DH制度)が採用されています。両リーグで正式にDH制度が採用されたのは2022年です。それまでナ・リーグは新型コロナウイルスの影響で様々なレギュレーション変更がなされた2020年を除いて、一貫してDH制を採用していませんでした。
WBCと同様に打者3人以上に投球するか、その回を完了させるまで投手交代することができないワンポイントリリーフの禁止も2020年シーズンから導入されています。
2023年シーズンからはピッチクロック、極端な守備シフトの禁止、ベースの拡大が新たに加わりました。走者なしで15秒以内、走者ありの場合で20秒以内に投球動作を開始しなければいけないルールです。打者は残り8秒となるまでに構える必要があります。投手が違反した場合は1ボール、打者が違反した場合は1ストライクが宣告されます。なお、このピッチクロックは2024年からルール変更が行われ、走者ありの場合は18秒に短縮されています。
2022年シーズンまでは極端な守備シフトが多く見られましたが、2023年シーズンからは二塁ベースを中心に左右2人ずつを配置しなければなりません。さらに、ベースは15インチ(約38センチ)から18インチ(約46センチ)へ拡大されました。これは接触プレーの危険を減少させるためです。
また、2025年シーズンには守備シフトとオーバーランに関する2つのルール変更が行われ、2026年シーズンからは投球のストライク・ボールの判定に対して行うリクエスト制度 ABS(ロボット審判)がレギュラーシーズンで正式採用されます。
試合に引き分けはなく決着がつくまで延長戦が行われます。延長戦にはタイブレークの制度が用いられており、10回から両チームともに無死二塁の状態から攻撃を始めます。
MLBの魅力は?
2026年現在においてMLBは、野球のプロリーグとして世界トップのレベルを誇っています。そのため日本のプロ野球(NPB)で結果を残し、MLBへ挑戦する選手が多いです。
大谷選手のようなトップクラスの選手たちのパワー、スピードは圧倒的なものがあります。一方で近年はフライボール革命の発達や投手のレベルアップにより、ホームランか三振かというように大味とも言われます。しかしニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が2022年シーズンに本塁打を量産しア・リーグ記録の62本塁打を放ったことで大いに盛り上がりました。やはりファンにとってホームランの多さは魅力の1つと言えそうです。
リーグ全体、そしてメジャーリーガー個々人のレベルが高いだけでなく、年俸も桁違いです。2025年シーズンにおけるMLBの平均年俸は、前年から1.4%上昇し、過去最高の472万ドル(約7億4千万円)でした。NPBは4713万円だったので約7億円以上もの開きがあります。
2024年シーズンからMLBでプレーするドジャースの山本選手は12年総額3億2500万ドル(約465億円)、パドレスの松井選手は5年総額2800万ドル(約40億円)とNPBでは考えられないような金額で契約しています。また、大谷選手は10年総額7億ドル(約1015億円)の超大型契約を結ぶなど選手にとっては年俸の高さも大きな魅力です。
2025年シーズンからMLBでプレーするドジャースの佐々木選手は、25歳ルールの対象となり、650万ドル(約10億円)でマイナー契約を結びました。
MLBに所属するチームについて
全30チームが所属しているMLBは、アメリカン・リーグ(ア・リーグ)とナショナル・リーグ(ナ・リーグ)の2リーグ制です。両リーグともに15チームずつで、それぞれ東、中、西と3地区(各5チーム)に分かれています。
レギュラーシーズンではリーグ内の他地区やリーグを超えた戦いも行われます。ア・リーグのチームとナ・リーグのチームが対戦する試合のことは、インターリーグ(交流戦)と呼ばれています。2025年シーズンは、自チームを除く29チームとシーズンで少なくとも一度は顔を合わせる日程です。
30球団で構成されるMLBの本拠地はアメリカが29、カナダが1です。トロント・ブルージェイズが現在の30球団で唯一、カナダに本拠地を置いておりア・リーグ東地区に属しています。
大谷選手が所属するドジャースはナ・リーグ西地区、ダルビッシュ有選手のパドレスもナ・リーグ西地区になります。
アメリカン・リーグ
・東地区
ボルチモア・オリオールズ
ボストン・レッドソックス(吉田正尚選手)
ニューヨーク・ヤンキース
タンパベイ・レイズ
トロント・ブルージェイズ(岡本和真選手)
ヤンキースは、歴代最多となる27回のワールドチャンピオンに輝いている名門チームです。しかし2009年以降は世界一から遠ざかっており、21世紀に入ってからはヤンキースの2度に対してライバルであるレッドソックスが4度も世界一に輝いています。
ア・リーグ東地区のレッドソックスには吉田正尚(よしだ まさたか)選手、ブルージェイズには今季からMLBに挑戦する岡本和真(おかもと かずま)選手が在籍しています。
・中地区
シカゴ・ホワイトソックス(村上宗隆選手)
クリーブランド・ガーディアンズ
デトロイト・タイガース
カンザスシティ・ロイヤルズ
ミネソタ・ツインズ
2021年シーズン終了後に、インディアンスがガーディアンズと名称を変更しました。名称変更1年目となった2022年シーズンにガーディアンズは、ホワイトソックスに11ゲーム差をつけて地区優勝を果たしています。
ア・リーグ中地区のホワイトソックスには今季からMLBに挑戦する村上宗隆(むらかみ むねたか)選手が在籍しています。
・西地区
ヒューストン・アストロズ(今井達也選手)
ロサンゼルス・エンゼルス(菊池雄星選手)
オークランド・アスレチックス
シアトル・マリナーズ
テキサス・レンジャーズ
ア・リーグ西地区は菊池雄星(きくち ゆうせい)選手が在籍するエンゼルスなどが属しています。さらに今シーズンから今井達也(いまい たつや)選手がアストロズに加入しました。
また、2023年のワールドチャンピオンであるレンジャーズもア・リーグ西地区に属しています。
ナショナル・リーグ
・東地区
アトランタ・ブレーブス
マイアミ・マーリンズ
ニューヨーク・メッツ(千賀滉大選手)
フィラデルフィア・フィリーズ
ワシントン・ナショナルズ(小笠原慎之介選手)
ナ・リーグ東地区のメッツには3年目を迎えた千賀選手が、ナショナルズに小笠原慎之介(おがさわら しんのすけ)選手が在籍しています。
・中地区
シカゴ・カブス(鈴木誠也選手/今永昇太選手)
シンシナティ・レッズ
ミルウォーキー・ブリュワーズ
ピッツバーグ・パイレーツ
セントルイス・カージナルス
鈴木誠也(すずき せいや)選手、今永昇太(いまなが しょうた)選手が所属するカブスは、2016年シーズンに107年ぶりの世界一に輝きましたが、これはMLB史上もっとも長いブランクでもありました。その後も地区優勝を争う強豪でしたが、ここ4年は低迷しています。2024年シーズンからは今永選手も加入しています。
・西地区
アリゾナ・ダイヤモンドバックス
コロラド・ロッキーズ(菅野智之選手)
ロサンゼルス・ドジャース(大谷翔平選手/山本由伸選手/佐々木朗希選手)
サンディエゴ・パドレス(ダルビッシュ有選手/松井裕樹選手)
サンフランシスコ・ジャイアンツ
ナ・リーグ西地区の注目は今年もドジャースです。2013年から2025年までの13年間で12度の地区優勝を果たしています。また、2025年には2年連続9度目のワールドチャンピオンに輝きました。
2024年に大谷選手を獲得したことで、ムーキー・ベッツ選手、フレディ・フリーマン選手のMVPトリオ打線が完成。山本選手に加え、佐々木選手も新たに加入し、投打に強力な選手たちを揃えています。
そんなドジャースの対抗馬として注目はパドレスで、ダルビッシュ選手と松井選手が所属しています。打線はサンダー・ボガーツ選手、フェルナンド・タティスJr.選手、マニー・マチャド選手など名選手が揃っています。なおダルビッシュ選手は怪我の治療のため2026年シーズンは全休が予定されているほか、怪我の進行具合によっては契約の見直しも視野に入れていると報じられています。
また、今季からロッキーズに菅野智之(すがの ともゆき)選手が加入。リーグ最下位チームから再出発をはかります。
日本人選手について
2026年シーズンから村上選手がホワイトソックス、岡本選手がブルージェイズ、今井選手がアストロズに加入しました。この3人の加入により2026年シーズンにMLBの舞台で戦うNPB出身の日本人選手は13人です。
ア・リーグは東地区に吉田選手(レッドソックス)と岡本選手(ブルージェイズ)、中地区には村上選手(ホワイトソックス)、西地区には菊池選手(エンゼルス)と今井選手(アストロズ)が所属しています。一方のナ・リーグには東地区に千賀選手(メッツ)、小笠原選手(ナショナルズ)、中地区に鈴木選手(カブス)、今永選手(カブス)、西地区に大谷選手(ドジャース)、山本選手(ドジャース)、佐々木選手(ドジャース)、ダルビッシュ選手(パドレス)、松井選手(パドレス)、菅野選手(ロッキーズ)が所属しています。
まとめ
MLBはアメリカとカナダに本拠地を置く全30チームで形成される世界最高峰のプロ野球リーグです。3月末から9月いっぱいまで開催されるレギュラーシーズンを戦い、12チームがポストシーズンに出場。その12チームが約1カ月間に渡って世界一を目指し、ポストシーズンを戦います。
日本人選手が13人プレーする2026年シーズンのMLBで最後に笑うのはどのチームでしょうか。細かい部分でNPBと異なる点はあるものの、大筋のルールは変わりません。WBCで興味を持った方も、大谷選手や山本選手の活躍を見たい方も一緒に楽しみましょう。



