今季も各球団ともにフレッシュな顔ぶれが早くも活躍の兆しを見せている。そんななか独自の視点から元・千葉ロッテマリーンズの野球解説者・里崎智也氏が期待の若手をピックアップ。「本塁打王もある」と同氏が太鼓判を押す、右の大砲候補は?
4月7日にABEMAで放送された『バズ!パ・リーグ』で、パ・リーグ各球団に所属する期待の若手選手をピックアップ。とりわけ里崎氏が注目したのが、福岡ソフトバンクホークス・板東湧梧、千葉ロッテマリーンズ・山口航輝、埼玉西武ライオンズ・古賀悠斗の3選手。
まずソフトバンク・板東について里崎氏は、「地元・徳島県鳴門市出身ですから」と、自身と同郷であることを紹介しつつ、「今年は先発の一角を担うのでは(と思っていた)。本人も15勝すると言ってたんが、開幕はリリーフでの起用だった。もう1回、昨年同様、下積みで結果を残して、先発の居場所を勝ち取らなくてはいけないところはある」と、今季はリリーフで着実に結果を残し、先発ローテの枠に入ることに期待した。
2018年にドラフト4位で入団した板東は、2020年にプロ初勝利を飾ると、2021年にはセットアッパーとして活躍。44試合に登板し、16ホールドを記録した。昨季は新型コロナウイルスの陽性判定などで調整に出遅れ、シーズンを通して本調子とは言い難い状態であったものの、25試合の登板で3勝3敗3ホールドを記録している。
続いて千葉ロッテ・山口について里崎氏は「開幕3連戦、ちょっと苦労したが、ホームに帰ってきて、いいバッティングをみせた。そろそろホームランが欲しい」と、開幕当初とは違い、徐々に本来のバッティングになりつつあるとした。
そのうえで、「落合博満さん以来、外国人選手を含めてもロッテ生え抜きのホームラン王がいないので。山口には落合さん以来のホームラン王を期待したい」と、持ち前の長打力を発揮しつつ成長し、1986年に落合博満氏が50本塁打を放って獲得して以降、ロッテの生え抜き選手としては出ていない、ホームラン王のタイトル獲得に期待を寄せた。
なお、前出のソフトバンク・板東と同様、2018年のドラフト4位でプロ入りを果たした山口は2021年に1軍デビューを果たし、78試合に出場。9本塁打を放って大器の片鱗を覗かせると、昨季は出場試合数を大幅に伸ばし、102試合で16本塁打を記録。打率も前年の2割7厘から2割3分7厘と、徐々に着実性も備える形で目覚しい成長を見せている。
そして3人目の西武・古賀について里崎氏は、「(西武は)森(友哉)がFA移籍して、キャッチャーをどこまで埋めていけるかがポイント。投手陣も開幕からいい成績を残しているので打撃にも期待。下位打線がちょっと弱いので、キャッチャーを含めて上手く機能していくと一気に上位にくる可能性も充分ある」と、チーム事情としても、“ポスト・森友哉”として古賀が期待の若手であるとした。
そのうえで、「昨年も守備は安定的なものを見せていた。スローイングもほかの部分も。でもキャッチャーの評価は、“打つ”か“勝つ”か。打たないと、じゃあ柘植(世那)にしようかと、他の捕手にしようかという考えが出てくる。バッティングで頑張ってもらいたい」と、すでに一定の評価がある守備に加え、打撃面でも成長を見せることに期待した。
2021年にドラフト3位で入団した古賀は、1軍デビューイヤーとなった昨季は26試合に出場。打率1割5部5厘、1本塁打、4打点と、打撃面では今ひとつ物足りない成績ではあったものの、既に守備では強肩ぶりとスローイングでは評価されている選手であるだけに、FA移籍で森が抜けたばかりの西武にとって、近い将来の正捕手候補として飛躍が期待されている。(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)