耐えて待った反撃のチャンス。“闘神”のドラ切りがドラマを生んだ。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2022-23」セミファイナルシリーズ4月13日の第1試合最終局。3着目のTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)が危険牌のドラを強打。直後にアガリを決め、逆転2着でゲーム終了。このシビれるパフォーマンスに、ファンの心が震えた。
南4局1本場、瀬戸熊は1万9400点持ちの3着目。2着目のEX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)は2万8900点持ちとその差は9500点。トップ目のKADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)とは1万5500点差で、これをマクるには満貫直撃か跳満ツモが必要だ。
終盤、松ヶ瀬がカン三万待ちのリーチを敢行。これに対して瀬戸熊は慎重に牌を選びながら、テンパイへ手を進める。15巡目、瀬戸熊にドラ9索が暗刻となった。実況の日吉辰哉(連盟)は「巡目がないですからね、テンパイすら難しい」。しかし瀬戸熊はこれをテンパイ、平和・一盃口・ドラ3で満貫だ。待ちは1・4筒で松ヶ瀬の現物。しかしテンパイ時に飛び出る9索はドラ。小考の末、瀬戸熊はこのドラを強打、見事に通して見せた。これに視聴者からは「きたー!!!」「今日の瀬戸熊マジでかっけー」「最後の最後にツモがすごいww」「かっこいい!」とコメントが殺到した。
この魂のドラ切りが功を奏し、瀬戸熊は松ヶ瀬からロン。ホウテイ・平和・一盃口・ドラ2の8000点(+300点、供託2000点)で逆転2着となった。リーチ判断について解説の藤崎智(連盟)は「(トップ目渋川から満貫)直撃の可能性もゼロじゃないというのがあったんじゃないですか」と説明していた。試合後もファンからは「これはお見事」「カッコ良すぎるだろ」と賛辞が続いた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







