4月16日にエスコンフィールドHOKKAIDOで行われた北海道日本ハムファイターズ対埼玉西武ライオンズの一戦で、故障中であるにもかかわらず、脅威の“爆肩バックホーム”を披露した日本ハム・江越大賀が、ネット上の野球ファンの間で話題となっている。
【映像】「もう30歳、崖っぷち」 日ハム江越、骨折しながら“超爆肩バックホーム”
0-0で迎えたこの試合の2回表・西武の攻撃、1死三塁の場面で、西武の6番・ペイトンの放った打球は、センターバックスクリーン方向へと高々と舞い上がる、やや深めの飛球に。西武にとっては、犠牲フライで難なく1点を先制できるシーンとなったが、このペイトンの飛球を捕球した日本ハムのセンター・江越は、捕球するなり、軽快なモーションでバックホーム。これがワンバウンドで捕手・伏見寅威へと戻ったことで、なんとも際どいタイミングに。結局、審判のジャッジはセーフであったものの、通常ならば、三塁走者が悠々とホームインできる“ハズ”の場面でありながら、クロスプレーになりかねない状況となったことに、球場のファンはもとより、ホームインした当のマキノンも、やや驚いた様子を見せることとなった。
間一髪で走者を刺すことはできなかったものの、こうした江越の“爆肩バックホーム”について、4月21日に放送された『バズ!パ・リーグ』(ABEMA)に出演した野球解説者の里崎智也氏は、「定位置ぐらいだったんでね。いい送球しました。肩の力は素晴らしいですね。」と、その爆肩ぶりを称賛。そうした上で里崎氏は「江越もね、日本ハムに移籍してきてね、いいところで貢献できたと思いますね。」とコメントした。
江越といえば、昨年まで在籍した阪神タイガース時代から、その“怪力”から生み出される長打力に加え、俊足と稀有な強肩が武器ということもあり、長らく“本格覚醒”への期待が寄せられていた逸材中の逸材。しかし、そうした素材を持ちながらも、シーズンを通してレギュラーに定着することはできず、阪神時代の最多出場は2016年の72試合。以後、50試合以下の出場が続き、昨年は24試合の出場に留まっていた。しかし、その恵まれた身体能力とポテンシャルに期待される形で、昨年10月、日本ハムに移籍。新庄剛志監督も、開幕前から期待を寄せていた。だが、そんな江越におもわぬ災難が降りかかる。開幕前に右手首を骨折、それを押して出場を続けていたものの、4月7日には死球の影響で左あばら骨までもが骨折していたことも判明。今回の“爆肩バックホーム”は、そうした満身創痍の状態で披露されたものであった。
こうした経緯もあってか、前出の『バズ!パ・リーグ』で司会をつとめる辻歩アナウンサーは、「もう30歳になって。常に活躍するしかないというようなところで、気合が入ったプレーがありました。」と、江越のプレーを称賛する形で紹介。ネット上の野球ファンからも「江越の肩、凄すぎる…悔しがってる姿からワンプレーに懸ける思いが より伝わってるのも応援したくなります。」「江越の守備範囲と肩すごいね。!リプレー何回でもみられる。」「勢いがつけづらい高いフライで投げるのも早いしこの強さで投げれるのもエグい」「これはアウトにはなったけど、お金を出してこの目で見る価値のあるプレーって感じがする。」「右手と肋骨折れててもこの守備は、流石俺たちの江越」といった声が寄せられている。
(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)