将棋の藤井聡太叡王(竜王、王位、棋王、王将、棋聖、20)が4月23日、第8期叡王戦五番勝負の第2局で菅井竜也八段(31)と午前9時から対局を開始した。開幕局は藤井叡王が先勝。このまま防衛へ突き進むのか、挑戦者の菅井八段が追いつくか、本局に大注目が集まっている。
藤井叡王は、2016年10月に四段昇段。第35期竜王(1組以上:2期)、順位戦A級(A級:1期)。2022年度は保持する竜王、王位、叡王、王将、棋聖の防衛に加えて、初挑戦となった棋王戦五番勝負を3勝1敗で制し、最年少六冠王に。4つの一般棋戦すべてで優勝を飾るなど、勝率、勝数でランキング1位に輝き、3年連続3度目の最優秀賞棋士賞を獲得した。叡王戦は2020年度の第6期に初挑戦。豊島将之叡王(当時)とフルセットの激闘を演じ、3勝2敗で戴冠を果たした。続く第7期は、タイトル戦初挑戦の出口若武六段の挑戦をストレートで退け防衛。今期は3連覇に挑む。
菅井八段は、2010年4月に四段昇段。竜王戦2組、順位戦A級(A級:3期)。振り飛車党の絶対的エース棋士として知られ、2017年度の第58期王位戦で初戴冠。平成生まれ初のタイトルホルダーとなった。棋戦優勝は通算4回。叡王戦は、第4期に挑戦者決定三番勝負に進出したが、永瀬拓矢王座に1勝2敗で敗れ挑戦権を逃した。今期は段位別予選八段戦予選優勝から、本戦では石井健太郎六段、佐藤天彦九段、本田奎五段を破り、決勝戦では再び永瀬王座と激突。激戦を制し、初の叡王挑戦を決めた。振り飛車の可能性を追求し続ける棋界屈指の研究家で、約5年ぶりのタイトル戦登場に大きな期待が寄せられている。
藤井叡王に、振り飛車党の菅井八段が初挑戦する対抗形シリーズ。東京・神田明神で行われた開幕局は、藤井叡王の居飛車、菅井八段の三間飛車となった。先攻した藤井叡王が駒得となると中盤以降に徐々にリードを広げ、粘る菅井八段を振り切って147手で勝利。藤井叡王が3連覇と六冠堅持に向けて好発進した。愛知県名古屋市の名古屋東急ホテルで行われている本局での作戦選択にも注目したい。
持ち時間は各4時間、先手番は菅井八段。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)