将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」の予選Aリーグ第2試合、チーム永瀬とチーム稲葉の対戦が4月22日に放送された。チーム稲葉2勝1敗で迎えた第3局には、リーダーの稲葉陽八段(34)が登場。チーム永瀬のエース・増田康宏七段(25)との大激戦を制し、仲間の元へと戻った。快勝を報告と思いきや、一言「山崎さんみたいな将棋だったよね」!?関西の愛されキャラ・山崎隆之八段(42)が飛び出ると、視聴者からは「やまちゃんww」「山ちゃん謎の被弾ww」とコメント欄があふれかえった。
チーム2勝1敗、ここで引き離されるわけにはいかない勝負所で、リーダーの稲葉八段が立ち上がった。対するはチーム永瀬の“勝ち頭”増田七段。絶対に負けられない一局は雁木の出だしとなった。増田七段の右四間飛車に、稲葉八段も右玉を見据えた全力の受けで飛車を4筋に受ける工夫を披露。両軍控室からは「え?ひえ~」の声が上がった。
長い中盤戦から先にペースを握ったのは増田六段。陣形を整備しつつ、じっくりとした戦いへと持ち込んだ。じわじわとポイントを積み重ねるも、稲葉八段も一瞬のチャンスを見逃さない。増田七段の▲4一飛の切り込みにも動じず、駒得を活かして冷静に逆転を引き寄せた。解説の大平武洋六段(45)からも「個人戦なら投了している」とのコメントが出るほどの増田六段の根性の粘りを振り切り、稲葉八段が154手で勝利した。
このリーダーの勝利に、控室の出口若武六段(27)、服部慎一郎六段(23)は「強すぎる!いや、この作りで…」と大はしゃぎ。同星を持ち帰った稲葉八段を拍手で迎えた。すると、稲葉八段は一言「山崎さんみたいな将棋だったよね」。関西の愛されキャラで、チーム山崎のリーダー・山崎八段の定跡にとらわれない自由奔放な指し回しを引き合いに出し、快勝を報告した。
まさかの山崎八段の名前が飛び出たことに、ファンは歓喜。「やまちゃんww」「山ちゃん登場!」「褒めてるの?」「山ちゃん謎の被弾ww」「山ちゃん見てるー?」と大量のコメントで埋め尽くされていた。
◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)