4月27日に福岡PayPayドームで行われた福岡ソフトバンクホークス対東北楽天ゴールデンイーグルスの一戦で、36年間グラウンドキーパーをつとめた“トクさん”こと徳永勝利さんが引退。同試合では、球場の電光掲示板を使ったメッセージとともに、徳永さんが“ラスト整備”を行うという、選手さながらの演出がとられたが、そうした球団ぐるみの試みについて、昨年まで北海道日本ハムファイターズでプレーし、自身もオフに引退したばかりの杉谷拳士氏が言及した。
4月28日にABEMAで放送された『バズ!パ・リーグ』では、ホークスの本拠地移転後、平和台球場やPayPayドームなどで36年間、グラウンドキーパーをつとめ続けた徳永さんが、選手もファンも一帯となる形で見送られる様子を紹介。その際に、番組の司会をつとめる辻歩アナウンサーから、「どうですか?球団からグラウンドキーパーの方が見送られる…これも愛を感じますよね。」と水を向けられた杉谷氏は、「そうですね、ホークスはすごく温かい球団だなと思って見てましたし、なにより裏方さんがいないと(試合ができない)。裏方さんがこういうスポットを浴びるってなかなかないじゃないですか。そういったところに、球団を通して、全員が“トクさんありがとう”っていう気持ちを伝える姿っていうのは、素敵な球団だなって思いましたね。」と、選手やチームにとって必要不可欠な存在でありながらも、日頃はスポットライトを浴びることがないスタッフに向けて、こうしたセレモニーが行われること、またそれを球団全体として行うソフトバンクという球団の風土を称賛した。
なお、平和台球場に福岡PayPayドームと、36年間、ホークス一筋でグラウンドを整備し続けた徳永さんは、その間に行われたホークスの名勝負を支え、間近で見続けてきたが、徳永さんがグラウンドを整備した日本シリーズでは16連勝中。今後はその記録を徳永さんの同僚らが受け継ぐ形で、記録継続を目指していくのだという。
(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)