将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」予選Aリーグ第3試合、チーム豊島とチーム稲葉の対戦が4月29日に放送された。両軍1勝1敗で迎えた第3局は、チーム豊島の木村一基九段(49)がチーム稲葉の出口若武六段(27)との持将棋指し直し局の大激闘に勝利。豊島将之九段(33)は、2勝目を持ち帰った木村九段を笑顔で出迎えた。しかし、労いもそこそこにリーダーから出たのは「連投、どうですか?」。ニコニコ顔での“鬼指令”に、ファンからは「かわいい顔して鬼やなw」「実質3連投w」の声が上がっていた。
予選突破をかけ白熱の対局が繰り広げれた第3試合。木村九段と出口六段による第3局は、角銀交換の将棋から出口六段がペースを握った。しかし、絶対に負けられない木村九段は、強気な銀使いと渾身の粘りで持将棋に持ち込むことに成功。指し直し局は、横歩取りから早々に木村九段が抜け出した。第2局に続き連勝が欲しい出口六段が必死に粘ったが、差を埋めることはできず、木村九段が144手で快勝を飾った。
実質2局を指し大きな戦果を持ち帰った木村九段を、チーム豊島の豊島九段、池永天志五段(30)は大きな拍手で出迎えた。豊島九段は「指し直し局も素晴らしい(内容でした)」と労いの言葉をかけると、木村九段も「この調子でいきましょう!」と笑顔で答えていた。喜びも束の間、早速次局のオーダー決めへ。木村九段には休憩が与えられるかと思いきや、豊島九段から出たのは「連投、どうですか?」。木村九段は一瞬「えっと…」とリーダーの目を見つめたが、「可能ではありますけど。判断はお任せします」と回答。その言葉を受け、豊島九段は「指し直し局の内容が良かったので、連投でお願いします!」とニコニコ顔で呼びかけていた。
「頑張ります!」とガッツポーズを見せた木村九段だったが、このリーダーの“鬼指令”にファンはビックリ。「まじかw」「かわいい顔して鬼やなw」「容赦ないw」「勝ちに貪欲なリーダーすこ」「つぶらな瞳でどS」「休ませてあげてぇ」「実質3連投w」「おじ大丈夫!?」と多数のコメントが寄せられていた。
◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)