ファイナルシリーズ進出目前も、ラスを引けば一転ピンチ。大きな重圧と共に、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗（連盟）は戦い抜いた。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2022-23」セミファイナルシリーズ、5月4日の第1試合は伊達がKADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）と同点でトップを分け合った。
【映像】プレッシャーから解放され晴れ晴れとした表情の伊達朱里紗
2ラスを免れればほぼ当確。だからこそ第1試合にかかるプレッシャーは大きい。最後の難所を任されたのは今期MVPを獲得した伊達。この試合は東家から渋谷ABEMAS・白鳥翔（連盟）、伊達、岡田、EX風林火山・二階堂亜樹（連盟）の並びで開始した。
伊達は東2局、白・混一色・ドラ4・赤という超ド級のテンパイ。ドラをカンして臨戦態勢、これが決まれば早くもファイナルが確定的という場面だったが、岡田のリーチにあえなく放銃。それでも条件に囚われず、ラスを恐れることなく戦う伊達の強さが垣間見えた局となった。挽回のチャンスは次局。伊達は岡田とのリーチ合戦を制し5200点のツモ。これでトップ争いに合流し迎えた南2局、10巡目の先制リーチを岡田からロン、リーチ・平和・赤・ドラの1万2000点を決め、トップ目に躍り出た。
こうなればもうやることは一つ。伊達はディフェンスを固め、オーラスの岡田の満貫ツモに耐えて同点トップを獲得した。
試合前は膝を抱えてうずくまるほどの重圧に耐え、勝利者インタビューに辿り着いた伊達。「素敵な試合になった！」と、敗退がほぼ確定的な中でトップを目指した岡田との同点ゴールインを振り返った。ラスだけは回避したいこの試合、伊達は「Mリーグに選手としている以上、こういう試合で打たせてもらえることが凄いありがたいことだなと思って、今日は自分にできる全部をしっかり出し切ろうと思って卓に座りました」と、試合前の心の内を明かした。
チームの作戦は「フォームを崩さず打つ」。ただ、東2局のドラ1索カンについては「盛り上がってしまいました」と照れながら語る一幕も。ファンに向けて「自分の中の目標は達成することができたので、次の選手にいいバトンが渡せたんじゃないかと思います。まだどうなるかわかりませんが、ここまでの応援本当にありがとうございました！」と深々とお辞儀をすると、ファンからは「伊達ちゃん大仕事だった、ありがとう！！」「ナイス伊達ちゃん！！」「良かったぞ！おつかれ！」と激励の声が多数寄せられた。
【第1試合結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗（連盟）3万5200点／＋35.2
2着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）3万5200点／＋35.2
3着 EX風林火山・二階堂亜樹（連盟）2万5600点／▲14.4
4着 渋谷ABEMAS・白鳥翔（連盟）4000点／▲56.0
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合（全188試合）。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各20試合・全30試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（16試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
