先に戦った“ショウ”は高く飛び上がるトップ、ここで“マツ”もまた大きく躍動した。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2022-23」ファイナルシリーズ、5月11日の第2試合は渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)がトップ。“ショウ・マツ”コンビでデイリーダブルを達成、初Vに向けて+226.9と2位のEX風林火山(+84.8)に142.1ポイントの差を付け、混戦模様から頭ひとつ抜け出した。
試合は起家からTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、松本、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、EX風林火山・勝又健志(連盟)の並びで開始。東1局は瀬戸熊が親満貫を決めロケットスタート、これに対して松本は東2局2本場に反撃開始だ。親でリーチ・一発・ツモ・タンヤオ・一盃口・ドラの1万8000点(+600点、供託2000点)を力強く決め、瀬戸熊をマクる。
南3局1本場、1人沈んでいた高宮が親跳満をツモると、スコアはほぼリセット、4人が横並びとなった。アガリの価値が高い南3局3本場、松本は瀬戸熊から南・赤の2000点(+900点、供託1000点)を直撃、これで2着目の高宮と3000点差と微差ながら、トップ目でオーラスへ。
南4局、松本は2索をチーして、發と四万のシャンポン待ちでテンパイ。發の後付けというやや苦しい形ではあったものの、全員が前に出るこのオーラス、不要な字牌を止める選手はいない。親の勝又がリーチ後にこれを掴み、松本は發・赤の2000点をゲット。これで第1試合に続くトップとなり、チームはデイリーダブルを達成。対局スタジオを後にする際には、カメラに向けて笑顔と共にサムズアップも披露した。
チームは頭一つ抜けた首位に立ち、初Vの可能性をグっと引き寄せた。インタビューではこの連勝を「大きいですね!これは本当に」と振り返り、また「チームでは(優勝を目指すためには全16戦で)6勝がボーダーだったんで、前半戦で3勝できたのはでかいと思います」と序盤からトップが続いていることを喜んだ。一方で「(ここまでに挙げた)3勝のまま優勝することはないと思う」と冷静に現状を捉えた上で「上積みのポイントを図るだけですね」。
ファンに対しては「ファイナル5年目になるんですけど、毎度毎度3位で。毎回この場所で最後戦って、僕は最終戦は打ったことはないんですけど、毎回優勝するチームを見届けて、悔しい思いをして、5年目に挑みました。ファンの方と一緒に優勝で、最後笑って締めたいと思います」とメッセージを伝え、最後は大きなバンザイも。これには「かっこいいよマツ!!」「見届けるで!」「応援してるぞまつ!!!」と初Vを見届けたいファンから熱烈なエールが寄せられた。
大きなデイリーダブルで奪首、2位以下を突き放した渋谷ABEMAS。残る10戦はライバルからの包囲網が想定されるが、充実の“ショウ・マツ”コンビがそれさえも打ち破って突き進むことをファンは信じている。
【第2試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)3万2600点/+52.6
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)2万6600点/+6.6
3着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)2万3900点/▲16.1
4着 EX風林火山・勝又健志(連盟)1万6900点/▲43.1
【5月11日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +226.9(6/16)
2位 EX風林火山 +84.8(6/16)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +80.3(6/16)
4位 TEAM雷電 +59.8(6/16)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







